白髪予防 唐胡酢 手作りサプリ

 

白髪って意外と年齢関係なく悩んでる人が多いですよね。

 

私もないだろうと思ってこめかみの辺りの髪をかき上げたら下の方に1本あったのでびっくりして対策を考えている間にこめかみ~前髪の辺りにあれよあれよと増えていきました。

 

こめかみや前髪周辺の白髪は眼精疲労の影響が強いようです。

 

白髪にはゴマが効くと知っていたので、ゴマをすり潰してお湯に溶かして飲んでいたのですが効果がみられず・・・

 

そこで色々調べたのですが『唐胡酢(唐ご酢・とうごす)』というものが効果が高いと知り、試してみようと思いました。

 

驚いたのはこれを初めて飲んだ瞬間、頭皮を含む全身の毛穴から何かがシュワッと抜け出したような爽快感を感じたのです。

まるで一瞬にしてデトックスされたような感覚です。

 

黒ゴマには人間が体内で作れないアミノ酸が多く含まれており、それ以外の頭皮や髪の毛を良くするための栄養素も豊富で、抗酸化作用があるようです。

 

黒酢も同じようにアミノ酸が豊富で髪の毛に良いようです。

 

唐辛子を入れる理由は、カプサイシンによって頭皮の血流と血行がよくなるためということです。

 

こんなシンプルな材料だけで作られる唐胡酢なのですが効果はなかなかすごいです。

 

今までに飲んだ健康飲料等とは明らかに違ったを手応えを感じ、朝晩大さじ一杯ずつ飲むのを続けたところ、髪の毛に艶やハリも出て、確実に効果を感じました。

血管と血液が綺麗になるような感じがします。

それまでに生えた白髪は短く切ってあるのですが、それらが伸びてきているだけで他には白髪は増えていません。

 

飲むのをやめている間に増えたような気がするので、飲んでいる間は確実に予防効果があるようです。

 

色々調べてみると、白髪が減った、黒くなったという報告が多く、ごま塩状態だった髪の毛が唐胡酢の効果でかなり黒っぽくなったりするケースもあるようです。

 

ある日外出先で鏡を見ると前髪に不思議な髪の毛があったのでよく見ると、根元の方が黒くて毛先が白いという髪の毛でした。

 

これは唐胡酢を飲み始めて白髪が黒く戻ったということでしょう。

 

 

唐胡酢の作り方

 

用意するもの

ごま 1袋

唐辛子 3本

黒酢 1本

ガーゼ

輪ゴム

 

 

 

瓶に唐辛子を3本入れます。

 

 

黒ゴマを入れます。

 

 

 

 

 

黒酢を入れます。

 

 

 

 

 

狭口の瓶でゴマ粒が出てこないようにしたいのなら瓶の口にガーゼを輪ゴムではめておくと良いです。

 

 

 

 

 

そして冷蔵庫で1週間置きます。

 

 

大さじ1杯を朝晩それぞれ1回ずつ。

 

 

ゴマ粒と一緒に飲むバージョンのほうが髪により効果を感じます。

数日で髪の量が増えた感じがしますし、黒々としてきました。

ふんわりとしながら髪の毛にコシもかなり出てきました。

この場合は大きめの瓶で作ったほうが良いでしょう。

 

 

ここで注意したいのは、

絶対に一気に飲んではいけません!

一気に飲むと喉に刺激がオエッときてむせ込んで吐いてしまいます。

とにかくそのピリピリした酸っぱさに慣れないうちは気をつけて下さい。

もしどうしても苦手だという場合は水に薄めて飲んだり、小さじ3杯にわけて飲むのも良いと思います。

普通サイズの黒酢を使うとだいたい半月くらいもつので2本くらい作り置きしておけば切れ目なく飲み続けられます。

この唐胡酢は安価で手軽に作れるわりに短期間で効果を実感できる優れた手作りサプリだと思います。🙌

 

 

冬時間のパリ📖 ✒Non-Fiction

 

 

フランスの映画監督オリヴィエ・アサイヤス(Olivier Assayas)の新作冬時間のパリを観ました。

 

“Non-Fiction” est un film français qui progresse principalement dans la conversation avec peu de musique, tout comme “La vérité”.

 

“Non-Fiction” is a French movie that progresses mainly in conversation with little music, just like “La vérité”.



 

オリヴィエ・アサイヤスって1997年の『イルマ・ヴェップ』(IRMA VEP)の監督なんですね。

『イルマ・ヴェップ』って香港の女優マギー・チャン(Maggie Cheung)が怪盗の格好をしているスパイ風な映画で、一度観たことがあります。

イルマ・ヴェップのイルマが埼玉の入間と被るのでやけに脳内にこびりついているタイトルなのです。

そんな有名なアサイヤス監督の映画なのですが邦題がダッ★セーー🙄と思いました。

なんだ冬時間のパリって…というより原題の“ノンフィクション”と開きがありすぎて。

もうひとつ今Bunkamuraで上映されている『パリの恋人たち』っていう映画の邦題もどっかで聞いたことある感じで原題“L’Homme fidèle”からかけ離れていますし、どっちもパリってつけとけばいいみたいな安直さが見え見えです。

もっとなんとかならないのかなーと思いましたが、自分で考えてみても無理でした。

『グッバイ・ゴダール!』のルイ・ガレル監督ですしこっちも観てみたいんですけどね。

 

『冬時間のパリ』はヒロインがジュリエット・ビノシュ(Juliette Binoche)で、最近是枝監督の『真実』(La vérité)で見たばかりなんですけど、予告編でも出てきたのでここんとこ出ずっぱりですね。

まるでカトリーヌ・ドヌーヴがダウンしたから代わりに彼女が活躍し始めているかのような印象です。

その『真実』も音楽がほぼなかったのですが今回の映画も劇中に音楽はなし、エンディングだけ妙に軽快なラテン風の曲が流れたのみでした。

ひたすら会話で進んでいく典型的なフランス映画といって良いでしょう。

電子書籍が台頭していく中、トップ編集者とその妻とベストセラー作家らの不倫模様を交えつつ虚構と現実のギャップをシビアに描いていきます。

全体にロマンティックな物語ではなく等身大のフランスの社会を描いている印象で、台詞や撮り方にリアリティがありました。

ジュリエット・ビノシュが出ていて、しかも会話×会話で進んでいる映画であるところが『真実』と被って見える要因でしょうか。

『真実』を観た直後、音楽ネタもないため何も書く気がしなかったのですが今回まとめてタイトルを出したくなりました。

ジュリエット・ビノシュは『ポンヌフの恋人』(Les Amants du Pont-Neuf)での演技が最高で有名ですが、ロングヘアよりショートの方が似合う人ですね。

ヨハンシュトラウスの「美しき青きドナウ」に合わせて踊るシーンは有名で、独特の寂しげな美しさを感じる映画です。

パリのダークな美しさも感じられるかな。

なにぶん、1990年前後のパリですけど…

 

 

電子書籍ってたしかに便利なのですが、紙の本の方にこだわる人は一生こだわりそうですし、音楽もデジタル化されて便利ですがアナログレコードやCDの魅力もまだまだあると感じます。

フランス語の会話が続いて構成されている映画でちょっとついて行くのが難しいところもありましたが俳優陣の魅力は充分感じられました。

フランス語に興味があり、会話を理解したい人や、音楽よりも静かにセリフの掛け合いのみで楽しみたい人にはこういった映画はおすすめです。

 

P.S

予告編で出た、50歳の女性が24歳になりすましSNSの罠にはまっていくストーリーでジュリエット・ビノシュ主演の『私の知らない私の素顔』(Celle que vous croyez)は面白そうで絶対観たいなーと思いました。

 


 

 

冬時間のパリ   DOUBLES VIES/NON-FICTION/DOUBLE LIVES

2018年 フランス 107分

監督 オリヴィエ・アサイヤス

キャスト

ジュリエット・ビノシュ(セレナ)、ギヨーム・カネ(アラン)、ヴァンサン・マケーニュ(レオナール)、クリスタ・テレ(ロール)

内容(あらすじ)

電子書籍の台頭で乗り遅れないようにと焦っている編集者アランは、作家のレオナールから不倫をテーマにした新作について相談を受ける。アランはレオナールの作風を古いと思っているが妻のセレナは高く評価している。実はアランはアシスタントと不倫しており、レオナールはセレナと不倫していた。

 

ラスト・クリスマス🎄Wham!の名曲を…

 

 

映画ばっかり観すぎてて今週も映画を観るかどうか色々迷ったのですが直前にチケット購入してラスト・クリスマス』(Last Christmas)を観てきました。

 

“Last Christmas” est une histoire de Noël amusante et douloureuse avec les célèbres chansons de Wam!.

 

“Last Christmas” is a fun and painful Christmas story with Wam!’s famous songs.

 



 

観たいと思った理由はやはりズバリ、ワム!(Wham!)の「ラスト・クリスマス」(Last Christmas)に乗せた物語だということだからです。

ワム!は80年代にヒットを連発したイギリスのポップデュオです。

 

 

初っ端からコメディタッチで、すごく軽い映画だなと思ったのですが、所々にラストに向けた伏線が入り、アメリカのクリスマスらしいオーナメントやファッションやインテリア、街中の風景が可愛らしく楽しめました。

全体に、見るからにアメリカのセンスって感じです。

エミリア・クラーク(Emilia Clarke)演じるケイトのファッションが可愛くて服装から目が離せなくなります。

ジョークもヨーロッパの映画とは違っててわかりやすいアメリカンジョークです。

エマ・トンプソンが温め続けてきた脚本なんですね。

 

しかし!この映画、ネタバレ厳禁て感じですね(笑)

だからあまり詳しいことは書かないほうがいいかな。

心臓移植が出てくる時点でクリスチャン・ベールの『バイス』が頭をよぎりました。

前半に比べると後半~ラストはしんみりした雰囲気になりますけど、エンディングはとっても明るくミュージカルのようなノリで締めくくります。

そういう演出も含めてちょっと現実にはありえない夢のようなクリスマスストーリーだなと思うのですが今の季節にピッタリですね。

のっけからラスト・クリスマスが流れるのですが、チャイコフスキー(Tchaikovsky)のくるみ割り人形(The Nutcraker)の葦笛の踊り(Danse des mirlitons)なんかもちょろっと流れたり。

 

 

くるみ割り人形といえばクリスマスですもんね。

 

ところで、私がワム!の『ラスト・クリスマス』を初めて知ったのは「タカラジェンヌのクリスマス」というCDを聴いてからでした。

タカラジェンヌが有名なクリスマスソングを日本語でカバーしているアルバムです。

ここにアルバムの全曲があります。

https://nico.ms/sm8987317?ref=share_others_spweb

 

ラスト・クリスマスを元花組トップスター安寿ミラさんがカバーしていたのですが、そんなに大ヒットした曲だとは思いませんでした。

その他に、真矢ミキさんがカバーした、エルヴィス・プレスリー(Elvis Presley)の「ブルー・クリスマス」(Blue Christmas)も入っていましたが、今回の映画でも流れました。

 

 

クリスマスの曲ってけっこう決まったのが多いのかな?

でもこの映画のサントラはクリスマスに使えそうだし楽しいと思いますね。

あまり期待してなくて何も考えずに観た映画ですが、ポスターからはわからない切ない展開に少し感心しつつもキュートでロマンティックなアメリカのクリスマスモードを味わえました。

 


 

 

ラスト・クリスマス   LAST CHRISTMAS

2019年 イギリス 103分

監督 ポール・フェイグ

キャスト

エミリア・クラーク(ケイト)、ヘンリー・ゴールディング(トム)、ミシェル・ヨー、エマ・トンプソン

内容(あらすじ)

ロンドンにあるクリスマスショップで働くケイトは仕事も上手くいかず私生活も荒れていた。そんな時突然目の前に現れたトムが、彼女の悩みや問題をたちまち解決していく。ケイトはトムに恋心を持つが二人の仲はなかなか進展しない。その理由は思いがけない事実にあった。

 

ドクタースリープ🛏Doctor Sleep

 

 

 

スティーブン・キング(Stephen King)の小説が原作の『シャイニング』(The Shining)の続編であるドクタースリープ』(Doctor Sleep)を観ました。

 

“Doctor Sleep” est un film très effrayant, mais j’ai été attiré par la belle beauté visuelle.

 

“Doctor Sleep” is a very scary movie, but I was drawn to the beautiful visual beauty.

 



 

スティーブン・キングは最近なら『イット』(IT)で有名ですが、『スタンド・バイ・ミー』(Stand By Me)、『グリーンマイル』(The Green Mile)、『ミザリー』(Misery)など、映画原作者として超有名なアメリカを代表する作家ですよね。

 

『シャイニング』って観たことないんですけど、なぜ今回観ようと思ったのかというとユアン・マクレガー(Ewan McGregor)が主演しているからなんですねぇ。

ユアン・マクレガーここんとこ出ずっぱりじゃないですか?来年のハーレイクインなんちゃらにも出るらしいですし。

ユアンはSNSでプライベート写真見るとイケメンながらも老けててもうおじーさん?って感じなんですけど、スクリーンでは依然としてすごく若々しいんですよね。

それだけメイクとか役作りで変わるんでしょうね。

いつ観ても圧倒的なスター感があります。

 

しかしこの映画ははっきり言ってめちゃくちゃ怖かったです。

不快な効果音がこれでもかと言わんばかりに大音量で入り、残酷なシーンもモロにあるので不安感極まりなかったです。

なんかこう、全体としてぼわーんとした白昼夢のような色彩感が、デビット・リンチ(David Lynch)の映画とか、『柔らかい殻』(The Reflecting Skin )みたいなアメリカのサイコホラーの典型のように見えましたが、その手の絵は好みです。

音楽はあまり使われていないのですが、映画館のシーンで「アズ・タイム・ゴーズ・バイ」(As Time Goes By)が流れていたのが印象的でした。

『カサブランカ』(Casablanca)のテーマ曲にもなっていて、ドラマチックながらも少し気怠く大人っぽい切なさのある非常に有名な曲ですよね。

 

 

それから、ユアン演じるダニーが病院で老患者を看取る所で二人で歌うのが、フランク・シナトラ(Frank Sinatra)のカム・フライ・ウィズ・ミー (Come Fly With Me)です。

 

 

最近、フランク・シナトラ来てますね。ジョーカーでも大活躍でしたし(笑)

この映画、とにかく二時間半以上と長く、しかも閉塞感のある映画で怖いので、一体いつ終わるのかな~って感じでしたが、衣装やインテリアがミステリアスで美しく、ビジュアル的には申し分ないスリラーだなと感じました。

ジャック・ニコルソン(Jack Nicholson)主演の『シャイニング』は現在レンタルでは恐らく100パーセント貸し出し中でしょうから確認するのはちょっと後になるでしょうけど絶対に観て、全体像を把握したいです。

 

(※ギリギリで慌てて映画館入ったから写真撮るの忘れた😵 電光ポスターだから終演後消えちゃうんだよな…)

 


 

 

ドクター・スリープ   DOCTOR SLEEP

2019年 アメリカ 152分

監督 マイク・フラナガン

キャスト

ユアン・マクレガー(ダニー)、レベッカ・ファーガソン(ローズ・ザ・ハット)、カイリー・カラン(アブラ)、クリフ・カーティス(ビリー)

内容(あらすじ)

40年前に雪山の中のホテルで父に殺されかけトラウマを負っているダニーは人目を避けてきたが、周辺で子供ばかりを狙う連続殺人事件が起こる。ダニーは自分と同じような特殊能力を持ち事件を目撃したという少女アブラと出会い、共に以前の惨劇が起きたホテルへたどり着く。

 

シティーハンター 🔫 Nicky Larson 🔨 Get Wild 👙

 

 

言わずと知れたあのアニメを原作としたフランス映画シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』(Nicky Larson et le Parfum de Cupidon)を観ました。

 

J’ai regardé “Nicky Larson et le Parfum de Cupidon” et pensé à la différence entre la musique d’anime japonaise et française et les points communs entre l’humour japonais et français.

 

I watched “Nicky Larson and Cupid’s Perfume” and thought about the difference between Japanese and French anime music and the commonalities between Japanese and French humor.

 



 

ポスターを見たとき、アニメのような軽さがなくてやけに本気っぽく見えるというか実写にすると100tハンマーとかカオリの顔つきも本気で殺しそうな雰囲気で怖いなと思いつつ、洋画だしフランス人だし果たして面白いのかどうか疑問でした。

しかし観てみるとそんな疑問一瞬で吹き飛ぶほど何も考えずひたすら笑える映画でした。

ゲラゲラ笑うというよりくだらなすぎて吹き出し続ける感じかなw

予告篇に本篇の面白さが出ていないのがフランス映画らしいなぁと思います。

つまり、見た目で笑わせるんじゃなくて会話で笑わせる映画っていうことなんですけど。

Taxiと同じように、ひったすら受け身で笑って終わったら何も残らないフランスコメディアクション映画の典型です。

Taxiの第1作目とダイアモンドミッションによく似た印象ですね。

90年代に、フランスの子ども達に日本のアニメが人気になっているというニュースを見たことがあります。

子ども達が真剣に見ている場面でTVに映っていたのがシティハンターで、リョウが女に誘惑されているシーンでした。

あの時の子ども達が監督と同世代やアラサー以上になっているということなのでしょう。

 

話の筋書きとしてはドタバタ系で、惚れ薬とか誤解、勘違いが原因であり得ない同性の相手を好きになってしまったり、偶然の偶然の事故が重なって色んな人を巻き込んでとんでもないカオスな状況に膨れ上がっていくなどのギャグ漫画に非常によくある展開です。

下ネタも思ったより絶妙に品が良い感じで激しいアクションの中に爆笑を交えつつロマンティックな部分と切ない部分共にあり、全体にバランスが取れた映画に仕上がっています。

アニメのシティハンターはそんなにギャグで埋め尽くされているイメージはないのですがこれはほんとに5秒に1回位の頻度のギャグの連続で出来ていました。

でも、カメラワークがユニークでありながらかっこ良く、フィリップ・ラショー(Philippe Lacheau)監督の冴羽獠への変貌ぶりのギャップと相まって凄くインパクトのあるクールさを感じました。

元々の顔と全然違うし役作りが上手いですね。

日本語版のせいか会場に外国人の姿はなく、TOHOシネマズの中でも狭い部屋だったのですがほぼ満席で賑わっており、終わると映画にしては珍しく拍手も湧き起こりました。

 

シティハンターにはTM NETWORK(TMN)というのがもう日本国民定番の連想回路なんですけど、小学生の時近所にTM NETWORKの熱狂的ファンの友人が居り、部屋中が小室サンやTM NETWORKのポスターだらけだったのですが、ボーカル宇都宮隆のルックスといいバンド自体がシティハンターにあまりにも嵌まっていて似合うなぁ~よくぞ起用したなと感心していました。

エンディングで噂通り?Get Wildが流れたのですが確かに絶妙な入り方でしたね。

日本人はこれが流れるタイミングにこだわる人が多いんですから(笑)

歌詞もほんとに良いです。

 

 

しかし、フランス映画としてのシティハンターには少し弱いかなと感じました。

最後、吹き替え声優のクレジットでフランス語の曲、ニッキー・ラーソンのテーマが流れましたがこちらはフランス版にピッタリですね!

しかも曲自体がいい感じでダサカッコいいじゃないですか~!!

 

 

日本のアニソンも名曲が多いですけどフランスのアニソンもなかなかよいものが多いです。

「ふしぎの海のナディア」の歌なんて日本のとは全然違うんですけどまた違った味があって好きです。

日本のより歌詞が子どもにわかりやすく具体的かな。

因みにナディアに出てくるサンソンは冴羽獠をモチーフにしている部分もあるんですよ。

 

 

ニッキー・ラーソンのテーマはメロディもそうなのですが何よりハッキリした歌い方なのがアニメの歌らしくて気に入りました。

こんなの観てたら気にかかっている事も忘れちゃいそうだな、と思っていたら監督が「観ている間は悩み事を忘れられたと言われるのが一番嬉しい」という発言をしていたことを知りました。

一番いいのは映画を観て悩み事が解決することだと思いますが監督のこの発言から人の心を笑いで癒したいという優しい性格がとっても伝わってきました。

発想は豊かですが実験的・個性派というよりも王道的でありながら庶民的な感性を持った監督ですね。

 

カリスマ的なアニメとか漫画の実写化って大変難しいですし粗製濫造されてて失敗してるのが多いけど、このくらいクオリティの高く面白いものであれば逆輸入でもなんでもバンバン観たいですね。

 

 

PS:TM NETWORKで個人的に一番好きな曲挙げときます。

 

 

~追記~

 

字幕版も観てきましたよ~!

こっちの方は満席だったんですけど吹き替え版と違って初っ端から笑いも起きず、観客の反応が静かな印象がありました。

やっぱり日本人は日本語じゃないと笑いのツボに嵌まらないのかなーと思ったのですが、かなりフランス映画らしい仕上がりで良かったです。

吹き替え版の方はいかにもお笑いっぽくてそうでもないのですがこっちは素直にカッコいい!と思いましたね。

後半の方のアクションシーンなんかほんとキマッてます。

シティハンターというよりニッキーとローラという独自のキャラの話のように思えて、ニッキーも吹き替え版で観るより渋いキャラに見えました。

字幕版の方は日本語の騒々しさがなくてドタバタ度が低く、taxiというよりDobermanに似たフランス的ギャングコメディ映画って感じかな。

言語が違うだけでこうも印象が変わるんですね(°°;)

ラストはGet Wildが流れかけたので、えっ日本語版と同じ?と思ったのですが、すぐにニッキー・ラーソンのテーマに変わり、う~ん、これでこそフランス映画だなとニンマリしてしまいました。

フランス語に興味のない日本人が観るなら吹き替え版をおすすめしたいですが、両方観るのであれば、吹き替え版を先に観てから字幕版を観ることをおすすめします。

そうすれば日仏の台詞センスの違いが楽しめると思いますね。

映画における言語、台詞の重要性を甚く考えさせられた今日でした。😜

 


 

 

シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション          NICKY LARSON ET LE PARFUM DE CUPIDON/CITY HUNTER THE MOVIE

2018年 フランス 93分

監督 フィリップ・ラショー

キャスト

フィリップ・ラショー(リョウ)、エロディ・フォンタン(カオリ)、タレク・ブダリ、ジュリアン・アルッティ、パメラ・アンダーソン

内容(あらすじ)

凄腕の“シティーハンター”ことリョウは、相棒カオリと共に探偵やボディーガードをしていたが、ある日掲示板にXYZ宛のメッセージが書き込まれ、吹きかけると相手をたちまち魅了してしまう香水を奪回するという仕事を依頼される。

 

ラウル・デュフィ展 Raoul Dufy 🎼🎽 テキスタイルと音楽

 

 

 

野獣派の画家・ラウル・デュフィ展をパナソニック汐留美術館で見てきました。

 

À l’exposition Raoul Dufy, j’ai pu regarder des peintures sur la musique. Et je pouvais voir beaucoup plus beaux textiles.

 

At the Raoul Dufy exhibition, I was able to watch paintings about music. And I could see many more beautiful textiles.

 



 

 

 

デュフィといえば、ヴァイオリンやピアノの鍵盤、楽譜やオーケストラ、モーツァルト像などの音楽を描いた絵画が有名ですが、今回の展覧会はなんとデュフィがデザインしたテキスタイルが多く展示されていました。

まぁーそれがなかなか洒落ているというか、色彩感覚がまず稀有な感じです。

デュフィが「色彩の魔術師」と言われるだけありますね。

金銀糸の入った綿などかなり高級な布を使っても、デュフィのチャーミングなデザインによって重くなりすぎない印象です。

貝殻と海の馬のデザインなど、現代のサンリオみたいなセンスです。

布地用版木やテキスタイルデザインのスケッチなと、デュフィが地道にデザインしていた軌跡がわかります。

もちろん、絵画もいくつかありました。

デュフィはフランス北西部の港町ルアーブル出身なので、鮮やかな海と共に描かれた風景画が多いです。

その代表である「ニースの窓辺」、音楽をテーマに描かれた「黄色いコンソール」、「赤いヴァイオリン」、「モーツァルトに捧ぐ」(Tribute to Mozart)がありましたが、なんといっても「オーケストラ」があったのに驚きました。

この絵は小学生の時から好きだったので、本物を観られて感動しました。

ひとつひとつの線が単純なタッチなのに物凄い躍動感がある絵です。

オーケストラを描いた名画ってこれの他に思いつかないんですけど間違いなくこれがトップですね。

「黄色いコンソール」にしても、実物はネットの画面を通して見るようなツヤツヤと鮮やかすぎる感じはしません。

後半の方はドレスなどのテキスタイル作品ばかりになるのですが、その間に象などの動物をモチーフにした下絵や原画があり、フランス語で詩が書いてありました。

花と昆虫をテーマにしたテキスタイルはとても人気があるようで、買いたい、玄関に飾りたいなどと言っている人がたくさんいました。

ラストはユニークなうろこモチーフのドレスでしめくくりました。

どこか民族調のテイストがあり、鮮やかで、印象的なドレスばかりでした。

ゆったりしたドレスも多かったですが、マネキンのせいかかなり細身の人向けだな~と思ってしまうドレスもありましたけどね。

デザインを学んでいる人は絶対に観るべきだなと思いました。

ちなみに今回の展覧会にはなかったのですが「モーツァルトへ捧ぐ」(Hommage à Mozart)というブルー基調でピアノのある部屋を描いた作品があります。

モデルになった部屋っぽい写真が展示してありましたが。

その絵に描かれている楽譜は「4手のためのシンフォニー(ピアノソナタ)」(Argerich and Kissin piano 4 hands – Mozart Sonata KV 521 (part 1/2))という曲だそうです。

 

 

絵画と音楽の融合ってのもいいもんですね~💞

 

永遠の門 ゴッホの見た未来 Gogh 👨‍🎨 🌲 絵画のような映画

 

 

生きているうちは認められなかったことで有名な画家フィンセント・ヴィレム・ファン・ゴッホ(Vincent Willem van Gogh)の伝記映画の人気が上がってきているというので観てきました。

 

“At Eternity’s Gate” est un film qui ressemble à une peinture de Gogh et est plein de couleurs.

 

“At Eternity’s Gate” is a movie that looks like a Gogh’s painting  and is full of colors.

 



 

今までゴッホを扱った映画はけっこう多いようで、アニメやモチーフを含めるとかなりあるようですね。

色々調べてみて2017年の『ゴッホ 最期の手紙』(Loving Vincent)というアニメーション映画も面白そうだなと思いました。

でも今回の作品永遠の門 ゴッホの見た未来』(At Eternity’s Gate)は、ゴッホの心理と情熱にとくに焦点を当てており、内面的な魅力に溢れる映画でした。

監督ジュリアン・シュナーベル(Julian Schnabel)は映画監督だけでなく新表現主義の画家としても有名です。

基本的には英語なのですがちょろっとフランス語も出て、19世紀後半のフランスの雰囲気は充分に感じられました。

印象的なのはそのゴッホの絵画をそのまま映画化したような色彩感覚で、音楽はタチアナ・リソフスカヤ(Tatiana Lisovskaya)によるインストの曲で目立たないのですが、ビジュアル的に、ゴッホの情熱的な美意識が色彩となりスクリーンに浮かび上がるようで、映画を観ているのに絵画を観ているような、もしくはその逆であるような、その色彩に包み込まれるような不思議な浮遊感を感じました。

それはポスターにも表れていますよね。

 

 

ゴッホはとにかく自分の絵には絶大な自信があり、その情熱たるや凄まじいものがあります。

自分の才能を根っから信じ込んでいるのです。

道端にいる少女に絵のモデルになってくれと声を掛けるシーンから始まるのですが、後半でそれは無茶なポーズを散々要求し嫌がられてしまったことが判明します。

野外で絵を描いていると子供たちと教師が寄ってきて散々ゴッホの絵をこき下ろすのですがゴッホは怒鳴り倒して追っ払ってしまいます。

ゴッホは画家の中でも気性が激しい人物ということで知られていますがこの映画ではそれがすごく出ていました。

穏やかな側面がほとんどありません。

ゴッホの有名な、ひまわりなどの今なら数億円レベルの絵が売れないままゴロゴロ放置されて登場します。

観ていて、自分がそこに行って買い占めたい!って思った人も多いんじゃないでしょうか。

双子の弟テオの支援や文句垂れつつ支え続けた妻ヨハンナとのやりとりや、精神病院に監禁されたときの様子など、今まで知らなかったゴッホの生涯の詳細が明るみになりました。

私は印象派の絵画はわりと好きなのですが、ポスト印象派であるゴッホの絵もけっこう好きですね。

激しいイメージはあるんですけど星月夜の糸杉のブルーとか、夜のカフェテラス、黄色い部屋など、色彩も独特の美しさがありますが筆使いに情熱が滲み出ていて引き込まれます。

耳を切ったり、エキセントリックなイメージがあって最期は自殺したと伝記で読んだ記憶があるのですがどうやらそこに不可解な訳ありの事実があるようで、映画ではそれがクローズアップされます。

ゴッホのファンでなくても絵画が好きな人なら展覧会に行く感覚でぜひ観てみてほしい作品です。🌻🖌

 

 

 

ローロ 欲望のイタリア Loro 🇮🇹👠イタリアンセクシー?

 

 

イタリア元首相であるシルヴィオ・ベルルスコーニ(Silvio Berlusconi)を描いた風刺コメディローロ イタリアの欲望』(Loro)を観ました。

 

“Rolo” est un film dépeignant l’ancien Premier ministre italien Berlusconi avec un magnifique EDM.

 

“Rolo” is a film depicting former Italian Prime Minister Berlusconi with a magnificent EDM.

 



 

ベルルスコーニは元実業家で、9年間にわたりイタリアの首相にあたる評議会議長(第51・57・58・60代)を務めました。

この映画は左翼政権を倒すため燃え尽きることのない野心を燃やすベルルスコーニが政権に返り咲く2006年からの10年間にスポットを当てた物語です。

二部構成の演出になっており、前半はベルルスコーニになんとか接近を試みる青年実業家セルジョ・モッラのややコミカルな暗躍が中心となって描かれています。

モッラを演じるのは『ダリダ・あまい囁き』(Dalida)でダリダの兄を演じたイタリアの俳優リッカルド・スカマルチョ(Riccardo Scamarcio)ですね。

監督パオロ・ソレンティーノ(Paolo Sorrentino)はフェリーニの再来と呼ばれるほど映像美に定評があるそうです。

映画館、けっこうガラガラだったんですけど…知名度ないんですかね。

前半は能天気なほどにポップで派手、後半はベルルスコーニの苦悩を描きシリアスで重厚といった二面性のある演出の映画で、その個性的な造りのため途中にちょっと断絶感があるのですが、トータル的に見るとベルルスコーニを中心とした空虚ながらも華やかな狂乱の時代感が見えてくると思います。

 

特に前半はスタイル抜群のイタリアン美女がこれでもかとわんさか出てきてばんばん脱いだり全裸で股開いて毛を剃ったり、胸丸出しでダンスしたりと開けっぴろげなセクシーさが炸裂します。

しかし裸になろうが何やってもカラッとしていて全然いやらしい感じがしません。

こういうところは底抜けに明るい?イタリアならではの持ち味でしょうかね。

プールサイドで繰り広げられるパーティーで美男美女がダンスに興じるシーンなどはカッコいいハウスの音楽が流れ、そのセクシーでゴージャスな美しさと非日常感にうっとり惹きこまれ、ずーっと観ていたくなります。

出てくる豪邸のセットも、インテリア、エクステリア共にもの凄くリッチでセンスも良く、海外のイタリアンモダンのインテリア雑誌を見ている気分になります。

大きな貝殻が並べてあったり壁に付いていたり、広大な庭にはトランポリンがあったりお土産用のネックレスがずらーっと用意されていたりとユニークです。

この映画、イタリア的荒削りな脚本と、特に前半はひたすらエロティックな視覚演出が特徴なのですがサントラにはかなり惹かれるものがありました。

まるでスタイリッシュなミュージックビデオを観ているような感覚になります。

それは予告篇からして目を惹いていました。

だから観に行ったんですけどね。

 

 

 

 

 

 

 

 

予告篇で流れるのは60年代アメリカのガレージロックバンドを代表するストゥージズThe Stooges)の“Down On The Street”です。

ボーカルは言わずと知れたイギー・ポップ(Iggy Pop)ですね。

 

 

前半は皆がベルルスコーニの登場をひたすら待っているという設定なのですが現れず、後半はベルルスコーニがやっと登場し、その家族や周辺を中心に描かれます。

前半の派手さからすると後半が同じ映画とは思えないほどです。

だんだんシリアスになっていって、なんとエンディング曲が音楽ではなく波の音のみというシンプルさです。

ベルルスコーニは2009年のラクイラ大地震の援助をしたあと、未成年買春疑惑などから妻ヴェロニカからの信用も失い、何もかも上手くいかないセルジョと共にその栄華の幕を閉じていきます。

存命中の人物ですが伝記としては今までに見たことのない面白い構成の映画でした。

基本的にはダンス系の曲目なのですが、たまにベルルスコーニなどがギター演奏をバックにカンツォーネを歌うところがあります。

イタリアらしいですね。

 

 

セクシーな女性がくねくねたくさん出てくる印象が強いのでそういうのが苦手な人はダメかもしれませんが、ヨーロッパ的なEDM、ハウス、テクノが好きな人やイタリアに興味のある人は楽しめる映画だと思います。🐚

 

 

 

 


 

 

ローロ 欲望のイタリア   LORO/THEM

2018年 イタリア 157分

監督 パオロ・ソレンティーノ

キャスト

トニ・セルヴィッロ(シルヴィオ・ベルルスコーニ/エンニオ)、エレナ・ソフィア・リッチ(ヴェロニカ・ラリオ)、リッカルド・スカマルチョ(セルジョ・モッラ)、カシア・スムートニアック(キーラ)

内容(あらすじ)

イタリアの元首相シルヴィオ・ベルルスコーニは、数々の失言や女性問題で世間を騒がせてきた。マフィアとの癒着、職権乱用など手段を選ばない野心家の彼は2006年、政敵に負け、首相の座に返り咲くことを目論む。

 

クライマックス Climax🍷⚠️Satieで始まりStonesで終わる

 

 

鬼才といわれるギャスパー・ノエ(Gaspar Noé)監督による新作クライマックス』(climax)を公開日に観てきました。

 

J’ai un nouvel impact chaque fois que je regarde des films de Gaspar Noé.

 

I have a new impact every time I watch Gaspar Noé’s movies.

 



 

ノエ監督の作品を映画館で観るのは今作品が初めてですが、『カノン』(Seul contre tous)、『カルネ』(Carne)、『アレックス』(Irréversible)、『エンター・ザ・ボイド』(Enter the Void)などを観て、その映像と演出、ストーリー構成、ギミックの鮮烈さにまさしく度肝を抜かれ虜になっていた私はやはり期待通りのエモーションを抱きました。

 

まず、血液のようなドロッとした黒混じりの赤を基調とした画面にこれまた藻のように黒ずんだグリーン、心臓の鼓動のようなドクッドクッとした音が常に聞こえ、観ているだけでとてつもなく残酷な何かが起きるような予感がします。

これ、アレックス以来の定番ですね。

舞台となるダンスフロアーにしても撮影現場は非常にシンプルな場所だと思うのですが、にもかかわらず気が狂ったような閉塞感や不安を感じさせ、何ともいえない感覚を呼び覚ますのはやはり監督の映像センスの才能によるものとしか思えません。

エンドクレジットから始まるという恒例(?)のオープニングに、変則的なクレジット、そしてタイトルの表示が為されていきました。

今回の作品も、アレックスのように時系列逆再生で行くのか?と思うくらい時間の流れというものがキーになっています。

雪が深い山奥の閉鎖された廃墟の中を薬中のまま彷徨い続けるという世にも恐ろしいストーリーです。

1996年の冬に起きた事件、と出たので実話かと思ったんですがその情報はないようです。

舞台を90年代にしたのは何か意味があるんでしょうか。

オープニングの雪の中で昏倒しているシーンで流れるのは、なんとエリック・サティ(Érik Satie)のジムノペディNo.1(Gymnopédies)のアレンジされたものです。

な、なんでサティ?落ち着いた曲なのに。って思いますけどね、でもこのジムノペディNo.1のサティによる演奏指示が「ゆっくりと苦しみをもって」 (Lent et douloureux)なのだそうです。

…そういうことでしたか。苦しみのある曲だと思ったことは全くないですけど。

それ以降、劇中で流れ続けるのはエレクトリックなダンス音楽で、フランスのハウス/ディスコ/エレクトロ・デュオであるダフト・パンク(Daft Punk)のトーマ・バンガルテル(Thomas Bangalter)も楽曲を提供しています。

 

 

 

 

 

全員が正気の時の冒頭ダンスシーンの曲はフランスのディスコドラマーで作曲家のセルローヌ(Cerron)のSupernatureです。

ダンス系ではけっこう有名な曲みたいですね。

 

 

映画のストーリーは恐ろしいのですが映画を通して流れる爆音のダンス音楽がなかなかかっこ良く、地獄へ堕ちてゆく展開を引き立てていました。

が、それ以上になんといっても目玉なのが、俳優経験のないプロのダンサー達によるとんでもなく個性的で完全無欠なダンスそのものでしょう。

カメラアングルにも特徴があるので、高速回転しているのでは?と思うような動きに目が釘付けになってしまいます。

身体の柔らかさや筋肉の付き方、表現力も非の打ち所がなく、

あんなの見たら日本人のダンスなんてもう観れませんね。

出演者唯一の女優、ソフィア・ブテラ(Sofia Boutella)演じるセルヴァが幻覚症状に狂ってのたうち回るシーンがいちばん怖かったです。

(ちなみにドラッグ中毒でなくても病気の大量投薬によっても副作用であのような悪夢の精神状態に陥ることもあるんですよ。レベルは違うと思いますが。)

誰かが多量のLSDをサングリアに入れたようですが、それでも人によって症状の表れ方に差がありましたね。

ソフィア・ブテラが最もキツかった印象です。

けど彼女がグロッキーになってなだれ込むソファーの背景の壁紙が森林にいるように見えて、狭い住居兼廃墟だけどそのインテリアのセンスにも惹かれました。

普段からヤク女と呼ばれているルーだけが妊娠中を理由にサングリアを飲まなかったために犯人扱いされ自傷に走ってしまうのも狂気の中の狂気です。

画面が字幕共に上下反転し、カオスな地獄の描写が続いていきます。

みんな最初は普通の人達なんですけどね…。

ノエ監督は一見残酷な描写の映画を撮るのですが、実は暴行や薬物など“一寸先は闇”という警告的なテーマになっているものが多く、そういう意味で健全なモラリティーを持った監督だと思いますね。

そして狂乱沙汰のラストを締めくくるのは、これまた意外なローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)のアンジー(Angie)です。

これもティボー・バービリオン(thibaut barbillon)によってアレンジされたインストのメロディです。

シチュエーションのわりに何となくポップな選曲だなと思いました。

 

 

ギャスパー・ノエの作品は音楽が映像演出同様に印象的で、選曲も凝っており、そこにも前から惹かれるものがありました。

『カノン』ではパッフェルベルのカノン(Kanon und Gigue in D-Dur für drei Violinen und Basso Continuo)が流れますがオープニングの曲も独特です。

水戸黄門のテーマに似てるかも。

 

 

 

 

『アレックス』ではベートーベンの交響曲第7番イ長調作品92(The Symphony No. 7 in A major, Op. 92,)が切なく使われています。

クラシック音楽の使い方が上手いですね。

 

 

『エンター・ザ・ボイド』はやはりオープニングに衝撃的な特徴があり、イギリスのテクノユニット LFOの曲に合わせてクレジットがチカチカと目にどぎつく流れます。

 

 

『カノン』はオープニングとラストと全体を通した不条理さに、『アレックス』は時系列をいじくって魅せる監督のセンス及びヒロイン、モニカ・ベルッチ(Monica Bellucci)の役者としての力量に、『エンター・ザ・ボイド』は内容はちょっとダラダラしているのですがとにかくオープニングセンスに度肝を抜かれました。

97分間という映画としては短いほうなのですが、長く感じました。

赤は時間を長く感じさせる効果があるといいますがそのせいでしょうかね?

(だから会議室の色は赤にしたほうがいいとかどうとか・・・)

 

ノエ作品にはよく突然テロップが出ます。

“誇りを持って世に送り出すフランス映画”と最初に出ましたが、相変わらず皮肉っぽいですね。

“生きることは集団的不可能性”というテロップにも、こんなことするわけねーだろーと思いつつもこういう風になったら逃げ出せないんだろうなあという暗示のようなものを感じました。

やっぱりギャスパー・ノエの映画には観る度に新たな衝撃を受けてしまいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

クライマックス   CLIMAX

2018年 フランス・ベルギー 97分

監督 ギャスパー・ノエ

キャスト

ソフィア・ブテラ(セルヴァ)、キディ・スマイル(DJダディ)、ロマン・ギレルミク、スエイラ・ヤクーブ、クロード・ガジャン・モール

内容(あらすじ)

1996年の冬の日、著名な振付師によって山奥の雪で覆われた建物にダンサーが集められる。建物には電話もなく携帯の電波も届かない。最終リハーサルを終えたダンサー達はパーティーを始め、サングリアを大量に飲む。しかし、何者かがサングリアにLSDを多量に混入したため、ダンサー達は狂気の狂乱状態に突入する。

 

レディ・マエストロ🎗DE DIRIGENT🇳🇱The Conductor

 

 

 

2008年の指揮者ランキングトップ20に女性は一人もいなかったそうです。

 

そして2017年の指揮者ランキングトップ50にも女性は一人もいないそうです。

 

“De dirigen” raconte l’histoire d’une chef d’orchestre qui a réalisé son désir sans perdre ses désavantages.

 

“The Conductor” is a story of a female conductor who fulfilled her desire without losing her disadvantages.

 



私が知っている女性指揮者というと、実際に観たことはないのですが西本智実さんという方だけですが、数えるほどしか居なくて本当に少ないようです。

レディ・マエストロ』(DE DIRIGENT)は、1930年代という時代に、女性でありながら全身全霊で指揮者の道を歩んだオランダの指揮者アントニア・ブリコ(Antonia Louisa Brico)の奮闘が描かれています。

 

オランダ移民のブリコは生まれてすぐ新聞広告に養子縁組の募集をかけられ、ニューヨークの貧民街で裕福でない夫婦の下、ウィリーという名前で育てられます。

後に、本当の母親アネットはすでに死んでおり、父親は音楽家だったということを母親の妹である修道女を訪ねて知ります。

ブリコは観に行くオーケストラの演奏する全てのパートを覚えており、楽団員に意見したり、最前列に椅子を持ち込んで無理にでも鑑賞したりするほどのクラシックマニアで、小さい頃から指揮者になりたくてなりたくて仕方がないのですが、女の身で指揮者になりたいというと誰からも爆笑されます。

 

それはそうと、指揮者ってどういう存在なんでしょうねえ。

指揮者はいらないのではないかという意見まであります。

ほんのちょっとだけ吹奏楽とか合唱をやったことがある私としては・・うーん指揮はあまり見ていなかったかな。ほんとは見なきゃいけないんだけど。

でも、オーケストラの演奏が始まる時、指揮者がハイッと指示を出すじゃないですか。

あれがないと演奏始められないって感じしますよね。

やっぱり大人数の楽団には必要でしょうね、指揮者は。

 

ブリコは、外見も中身も真面目なのですが今ひとつ堅苦しい雰囲気があり、当時容姿の方が重視されていたタイピストの仕事などには受からず、ドラァグクィーンやゲイの多い個性的なナイトクラブで働きながら念願叶って音楽学校に通うのですが指導者によるセクハラ行為に遭ってしまいます。

そこで訴訟を起こすのですが、辞めればすべてなかったことにするといわれ学校を辞めてしまいます。

ウィリーからアントニア・ブリコに名前を変え、恋仲になった株主セレブであるフランクを捨ててベルリン交響楽団の指揮者となった彼女は女性だけの楽団を率いるのですが、そこに男性を入れた途端に世間の関心が薄れ、だんだんフェイドアウトしていってしまったということです。

女性だけという部分にのみ、イロモノ的に好奇心を持たれていただけだったのかもしれません。

しかし、ブリコは自分自身の情熱で運命を切り開き、女性指揮者として初の成功をおさめた存在として間違いなく音楽史に残る人物なのだと思います。

 

 

登場する曲で印象に残ったのはなんといってもガーシュイン(George Gershwin)のラプソディ・イン・ブルー(Rhapsody in Blue)でした。良い感じで演奏されます。

 

 

他にも、マーラー(Gustav Mahler)の「交響曲第4番」(Symphony No. 4 in G major)、ストラヴィンスキー(Igor Stravinsky)の「火の鳥」(The Firebird)など、オーケストラ好きならつい反応してしまうだろうなと思う曲目でした。

 

 

 

たまたま同じ時期に上映されたのだと思いますが、先日観た『パリに見出されたピアニスト』(Au bout des doigts)も全く同じような境遇から音楽家を目指し成功したストーリーです。

『レディ・マエストロ』は実話、『パリに見出されたピアニスト』はフィクションという違いはありますが、ひょっとしたら後者のストーリー設定はブリコの人生が参考とされているのではないかと思ってしまいました。

オランダ映画なので言語は英語とオランダ語が混じった感じです。フランス語もちょっと出たかな。

ラストに向かうほど深くなっていく作品で、セクハラ&パワハラ&差別&嘲笑etc.と次から次へと女性指揮者ならではの困難が降りかかり、見ているだけでも波瀾万丈で圧倒されてしまいそうになりますが、何があっても絶対にめげず自分を信じて指揮者の道を諦めないブリコの姿勢はあっぱれでした。

パリに見出されたピアニストは教師側の圧倒的なプッシュによるものでしたが、この映画のブリコの場合は本人のあそこまでの熱意がなければ名を残すこともなく、現在活躍する数少ない女性指揮者に与えた影響もなかったでしょう。

そういう意味で情熱というのは音楽には不可欠なものであると感じました。

境遇に屈せず自らの理想を貫いた音楽のサクセスストーリーが今年2本も現れたのはラッキーです。

今後はまたまた違った設定の奇想天外な音楽ストーリーを沢山観てみたいなぁと思いました。🙌🏆💐

 

 

 

 

 


 

 

レディ・マエストロ   DE DIRIGENT/THE CONDUCTOR

2018年 オランダ 139分

監督 マリア・ペーテルス

キャスト

クリスタン・デ・ブラーン(アントニア・ブリコ/ウィリー)、ベンジャミン・ウェインライト(フランク)、スコット・ターナー・スコフィールド(ロビン)