00年代カルト映画⑤ 脳内ニューヨーク Synecdoche, New York

 

 

フィリップ・シーモア・ホフマン(Philip Seymour Hoffman)といえば、私が観てきた映画によく出ていた俳優だなあと改めて思います。

よく覚えているのがパイレーツ・ロック(The Boat That Rocked)で白い髭のDJを演じていたことです。

あと、トルーマン・カポーティ(Capote)も演じていました。

しかし、2014年に自宅でドラッグの注射針を腕に刺したまま亡くなってしまったのですね。重度のヘロイン中毒だったなんて知りませんでした。

そんな、カポーティでアカデミー主演男優賞を獲得するなど演技派であり、容姿も個性的なフィリップ・シーモア・ホフマンが、00年代を代表する脚本家のチャーリー・カウフマン(Charlie Kaufman)が監督を務めた唯一の作品で主演した不思議な造りの映画が、『脳内ニューヨーク』(Synecdoche, New York)です。

 

“Synecdoche, New York” est un film dans lequel vous ne pouvez pas voir ce qui est réel et ce qui est fictif, mais il représente la vie elle-même.

 

“Synecdoche, New York”is a movie in which you can’t see how much is real and what is fictional, but it represents life itself.

 



 

主人公の劇作家ケイデン(フィリップ・シーモア・ホフマン)は地味に活動していましたが、ある日マッカーサー・フェロー賞受賞の知らせが届きます。

彼はその莫大な賞金を新作のリハーサルに投じるのですがその内容は、ニューヨーク市内にある巨大な倉庫内にもうひとつのニューヨークを造り、自分を含めた人々の生活を再現するというものでした。

リハーサルには多くの人々が駆り出されますが、謎の病に悩まされ始めたケイデンに様々な女性達が近づいては去って行ったり何人もの知人が死んでいったりと色んな事が続きリハーサルはなかなか終わりません。

そして本編は上演されないままだらだらと時間ばかりが流れていくのです。

 

ポスターやDVDのパッケージの印象からすると、じゃ~ん!と突然作り物のニューヨークが現れたりするようなかなりコミカルな内容なのかと思ったのですが、まるで違いました。

この映画のジャンルは「コメディ映画・ドラマ・ポストモダニスト映画・自主映画」となっているのですが、コメディにはあんまり見えないです。

作り物のニューヨークのシーンに入っていくところなどにわかりやすい場面展開などなく、境目がわからないままいつのまにか現実か妄想かわからない虚構の物語に突入しているという、全然コミカルでもなんでもない地味で難解な演出です。

ドニー・ダーコと同じく、何を言いたいのかがすぐ伝わってこないしあれこれ頭を使って考えても混乱してくるモヤモヤした難しさと、空虚な時間のダラダラ感を感じさせるのがやはりカルト映画に分類される理由なのかなと思います。

 

登場人物はすべてケイデンからセリフなどを指示され、歩き方などまでやり直しさせられたりするのですが、そういったやり取りが映画の中で自然に演じられるのでどこまでが現実でどこまでが劇中劇なのかわからなくなってきます。

それを映しているこの映画自体がなんなのか?みたいにもなってくるし。。。

ケイデン役もいるのですが自殺してしまったりなかなか安定しなくて掃除の女性を割り当てたりと配役の性別設定もめちゃくちゃ、娘オリーヴはタトゥーが原因で瀕死になってしまうなど次から次へと妄想だかホントだかわかんないエピソードが押し寄せてどんどん混乱します。

といってもそもそもこれ、映画なんだけど、、、

 

人生になぞらえるならば、特別にドラマチックなことが起きるでもなく、死への単調なリハーサルの繰り返しであるということを再認識させられます。

それを受け入れてこその人生なんですね。

 

音楽は通してアメリカのシンガーソングライター・音楽プロデューサーのジョン・ブライオン(Jon Brion)が担当しています。

主張はないけど綺麗なクラシックやジャズのような曲がさりげなく流れる感じです。

静かなBGMとしてとてもいいサントラだと思います。

 

 

 

 

 

それ以外に劇中ではstereo13の個性的な曲も流れます。

 

エンディングに流れる“Little Person”は、とても落ち着く女性ボーカルで、歌詞もなかなか印象的な名曲です。

歌っているのはディアナ・ストーリー(Deanna Storey)となっています。

が、肩書きが歌手ではなく脚本コーディネーターとなっているのは???

映画のスタッフの一員なのでしょうか?謎な存在ですねぇ。

 

 

そういうわけでこの映画は一筋縄では理解できないのですが、ラストシーンが作品の世界観をとっても上手く表現していると思います。

 

 



 

 

脳内ニューヨーク   SYNECDOCHE, NEW YORK

2008年 アメリカ 124分

監督 チャーリー・カウフマン

キャスト

フィリップ・シーモア・ホフマン(ケイデン・コタード)、サマンサ・モートン(ヘイゼル)、ミシェル・ウィリアムズ(クレア・キーン)、キャサリン・キーナー(アデル・ラック)、ロビン・ワイガート(オリーヴ)

内容(あらすじ)

ニューヨーク在住の劇作家兼演出家ケイデンは、特に大きな活躍をするわけでもなく地味に作品を上演していたが、ある日妻と娘に突然出て行かれてしまう。

そして彼の元に、本物の天才だけに与えられるというマッカーサー・フェロー賞の受賞知らせが舞い込んだ。

行き詰まっていたケイデンは、その莫大な賞金を使い、実際のニューヨークの中に自分の頭の中のニューヨークを再現するプロジェクトを構想する。

 

フランス映画の誕生②アンダルシアの犬 Un Chien Andalou

 

 

1920年代、サイレント映画時代の只中に、既成の概念を否定する「アヴァンギャルド」(前衛映画)がヨーロッパを中心として発生しました。

そのアヴァンギャルドの流派の中で最もスキャンダラスに異彩を放ったのが、ルイス・ブニュエルサルバドール・ダリによるショートフィルム『アンダルシアの犬』(Un Chien Andalou)です。

 

Un Chien Andalou” est un film d’avant-garde surréalisme produit par les espagnols Luis Buñuel et Salvador Dalí en France.

 

“An Andalusian Dog” is a surrealism avant-garde movie made in France by Spanish Luis Buñuel and Salvador Dalí.

 



 

ルイス・ブニュエルもサルバドール・ダリも共にスペイン人で、寄宿学校の先輩後輩の仲でしたが、この映画はフランスで製作されたのでフランス映画となります。

二人がクリスマス休暇にスペインにあるダリの家にこもり、自分たちの見た夢を題材にして、映画の一切の合理性を否定するイメージの連続のシナリオを書き上げ、それをベースにパリで撮影しました。

この20分弱程度のフィルムはYouTubeでも全部観れてしまいます。

犬は出てこないし舞台もアンダルシアではない・・・ところが映画全体の不条理性を象徴しています。

サイレント映画なので音楽や音がないところも、静かに観るのには最適です。

ぼんやり観ているうちになんとなーく終わってしまいます。

 

この映画で最大の有名シーンといえば女性の目をカミソリで切り裂くところでしょう。

映画を観たことがなくてもこのシーンだけは知っている人も多いと思います。

撮影法に色んな噂が飛び交ったようですが、死んだ仔牛の目を切り裂いていたという説が有力のようですね。

なんかぷにゅっとして、魚の目みたいにも見えるんですけど。

昔、このシーンを観てウッと顔を背ける当時の観客の女性をテレビで見たことがあります。

そういう共感性を引き起こさせるのもこの映画の狙いなのでしょうか?

それにしても全体が意味不明ですけどね。

ストーリーの大筋は男性と女性の恋愛のいざこざみたいな感じですが、不条理な作風が目立ち、無意識の世界を追求したシュールレアリスムの典型だなと思います。

ダリの絵と同じですね。

アルフレッド・ヒッチコック(Alfred Hitchcock)は、1945年の『白い恐怖』(Spellbound)の悪夢のシーンを描く際にダリに美術を依頼し話題となったそうです。

これにも目と眼球が強調された演出がありました。

目フェチなんですかね?

 

 

ダリは変人ぶっていた所もあったようですがやはり奇想天外なことを次々に考えることができたようです。

そういえば昔『ダリ 天才日記』(Dali)という映画をVHSで観たことがあったのですがダリの気性の激しさが非常に伝わってきてユニークで面白かったなぁ。

ダリってショーウィンドウのディスプレイみたいな仕事もしてたんですね。

 

 

ブニュエルは1929年にこのアンダルシアの犬でデビューしたあと、続々と歴史に残る名作を撮っていき、1967年にはフランスのトップ女優カトリーヌ・ドヌーヴ主演の『昼顔』(Belle de jour)でヴェネチア国際映画祭の金獅子賞を受賞しています。

 

 

あと、1972年の映画『ブルジョワジーの秘かな愉しみ』(Le Charme discret de la bourgeoisie)もブニュエルの監督です。

この映画、夢オチっぽいコメディなんですけど、夢と現実の間をさまよっている作風のブニュエルらしい作品と言っていいかも知れません。

 

 

 

1962年のフランス映画『ラ・ジュテ』(La Jetée)は、個人的になんとなくアンダルシアの犬と被って見えるところがあります。

 

 

SF映画なのでシュールレアリスムとはちょっと違うんですけど、静かなモノクロ画面の中で少し不条理な感じの描かれ方をしている短編映画なのでそう見えます。

 

 

ブニュエルは非常にしっかりとした映画技術の持ち主であり、アンダルシアの犬は一見論理性のない映像の連続に見えるけれど現代の映画の飛躍した演出に通じるところがあり、そのようなマルチで先駆的な知性がダリの自由奔放さとマッチしてバランスよく仕上がったようです。

スペイン人の作った映画がフランス映画となっているところから、当時からすでに当たり前であったフランスの多民族性がうかがえます。

フランスの前衛映画の始祖として欠かすことのできない映画です。

 


 

 

アンダルシアの犬   UN CHIEN ANDALOU

1928年 フランス 17分

監督 ルイス・ブニュエル

キャスト

ピエール・パチェフ(男)、シモーヌ・マルイユ(若い女)、サルバドール・ダリ、ルイス・ブニュエル

 

 

00年代カルト映画④スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団 [Scott Pilgrim]

 

 

 

00年代が何年間を表すのか調べてみたら「2000年から2009年までの10年間」となっていました。

今回紹介する『スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団』(Scott Pilgrim vs. the World)は2010年の映画なので、ちょっとずれるかも知れないんですけど、雰囲気的には00年代、というより90年代半ばの香りがプンプンする映画です。

この映画はゲームにもなっており、登場人物のキャラ設定や見た目がいかにもゲームチックです。

 

“SCOTT PILGRIM VS. THE WORLD”est un film des années 2000, mais c’est un film à la mode très semblable à un jeu, de classe B avec un look des années 90.

 

“SCOTT PILGRIM VS. THE WORLD” is a movie from the 2000s, but it’s a very game-like, B-class fashionable movie with a 90s look.

 



 

売れないバンドをやっている22歳のスコットが、突然現れたピンクの髪の女性に一方的に運命を感じ、出来たばかりの彼女を捨てて追いかけまくるという単純なストーリーですが、実はそのピンク髪の元カレ達はとんでもない強者・キワモノ揃いだったというものです。

 

まず思ったのが主演の2人以外の演技があまり上手くない、学芸会みたいな素人っぽさがあるということです。

 

初めからB級っぽさを狙って書いた筋書き、そしてそれを演じています感がいかにも滲み出ているという感じで真剣な雰囲気がなく、そこにやはりB級・カルト映画特有のわざとズラしたダラダラ感、モタモタ感を感じました。

 

いきなり風変わりな感じのラモーナに惚れてしまう意味不明な経緯と元カレ7人全員が邪悪というぶっ飛んでる設定など論理性の低さも目立ちます。

そういう素人くさい映画が嫌いなクオリティの高い映画を好む人は、なんだこの付け焼き刃のチャチな映画はと思うのかも知れません。

が、この映画はあえてクオリティの低いオシャレな映画を狙って撮って成功したパターンだと思います。

 

マイケル・セラはベックに似てる感じがするし、メアリー・エリザベス・ウィンステッドはこれまた最近色んな映画で観たことある気がします。

キーラン・カルキンは目鼻立ちが兄のマコーレー・カルキンそっくりですね。

なんかみんな既視感があるんですよ。

 

衣装センスはかなり凝っていて、音楽+ファッションのオシャレさで観せていくカルト映画の王道レールに則っているという印象です。

スコットがスマパンのゼロTを着ているのが印象的でした。ちょっとピチピチなとこがやはり90年代ぽい。

 

 

出典:https://www.amazon.co.jp/amazonprime

 

どこにも書かれてはいませんが設定を90年代にしてるんじゃないか?と思うほどです。

そして、スコットの元カノが嫉妬して悪口を言ったり対抗して髪を青くするところなどは若者の恋愛にありがちな状況を上手く描写していると思いました。

 

 

音楽は、レディオヘッドなどのプロデューサーで知られるイギリスのナイジェル・ゴッドリッチ(Nigel Godrich)が監督しており、サントラには、スコットの組んでいたバンド“セックス・ボブオム”(Sex Bob-omb)の曲を中心としてロックな曲が入っていますが、映画の中では色んなテイストの曲が流れています。

そしてやはり90年代のカラーが蘇るようなミュージシャンのラインナップです。

 

 

ピンク髪のラモーナに魂を奪われた曲

“I Heard Ramona Sing”

フランク・ブラック/ブラック・フランシス(Black Francis)

は、アメリカのバンド・ピクシーズのフロントマンとして有名です。

 

ロサンゼルスのオルタナティブロックバンド、

ビーチウッド・スパークス(Beachwood Sparks)

バイ・ユア・サイド(By Your Side)

 

ニューヨーク出身のパワーポップバンド、

スペースキャデット(space cadette)

“S・A・D”

 

アメリカのレコードプロデューサー、

ダン・ザ・オートメイター(Dan the Automator)ことダニエル・M・ナカムラ

“Slick”(Patel’s Song)

 

T-REX 

“ティーンエイジドリーム”(Teenage Dream)

映画のイメージにぴったりの曲です。

 

1993年あたりのブリットポップシーンで活躍した

ザ・ブルートーンズ (The Bluetones)

スリージー・ベッド・トラック(Sleazy Bed Track)

 

ダンス・エレクトロニックアーティスト、

ワゾウスキー(_ wazowski _)による

“RAMONA FLOWERS” (Goodbye)

 

Preach Ankobia Feat. Prince Akeem & Franco Dinero

“Money In The Bag”

なぜかイントロ部分にユニバーサルピクチャーズのテーマがサンプリングされています…

 

ナイジェル・ゴッドリッチによる、スコットのバンドが演奏している設定の曲です。

 

スコットの元カノ、エンヴィーがボーカルを務めるバンドの曲を担当しているのはカナダのロックバンド、メトリック(Metric)

 

トッド・イングラムとスコットのベースギター対決で流れるのは、元ジェリーフィッシュのジェイソン・フォークナー(Jason Falkner)とアメリカのプロデューサーで元メディスンのジャスティン・メルダル・ジョンセン(Justin Meldal-Johnsen)とナイジェル・ゴッドによる

“Boss Battle”

 

カタヤナギ兄弟との対決シーンでは、ベック(Beck)コーネリアス(Cornelius)による

“Katayanagi Twins vs. Sex Bob-Omb”

斉藤慶太・祥太という日本人俳優の出演シーンのせいか?日本人アーティストのコーネリアスが参加していますね。

 

そしてベックのラモーナ(Ramona)

ベックらしいアコースティックな持ち味の曲です。

 

エンディングでは、ロサンゼルスのキーボード奏者・電子音楽家のブライアン・リバートン(Brian LeBarton)

“スレッショウルド 8ビット”(Threshold 8-bit)

このゲームっぽい音楽が映画の世界観を実によく表現しています。

 

 

 


 

 

スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団

SCOTT PILGRIM VS. THE WORLD

2010年 アメリカ・イギリス・カナダ・日本 112分

監督 エドガー・ライト

キャスト

マイケル・セラ(スコット・ピルグリム)、メアリー・エリザベス・ウィンステッド(ラモーナ・フラワーズ)、キーラン・カルキン(ウォレス・ウェルズ)、クリス・エヴァンス(ルーカス・リー)、ブランドン・ラウス(トッド・イングラム)

内容(あらすじ)

売れないバンドのベーシスト、スコット・ピルグリムは、ゲームに明け暮れたり女子高生と付き合ったりして日々を過ごしていたが、ある日ニューヨークからやってきたミステリアスな女性ラモーナにひと目ぼれしてしまう。しかし、ラモーナと付き合うためには7人もの邪悪な元カレを倒さなければならないということを知る。

 

新宿 ステーキ カウンター席 ル・モンド 🍽

 

立ち食いステーキとまではいかなくてもカウンター席で気軽に安くて美味しいステーキを味わってみたいと思いませんか?

 

デパートのレストランや、街中にあるフレンチやイタリアンの店でステーキを頼むと、トータル3000円は下りませんから覚悟が必要でしょう。

とにかく牛肉って高くつきますからね。他の肉と違って。

 

ランチの時間帯ならステーキランチとかやっている店も多いのですが、ディナーとなるとまともなステーキを安く食べられる店はぐんと減ります。

ファミレスやペッパーランチや鉄板王国やふらんす亭のステーキじゃちょっと・・・という人も多いでしょう。

 

そんな中、西新宿にあるウナギの寝床のような造りのル・モンドは、知る人ぞ知るカウンター形式のステーキ店です。

 

居酒屋やラーメン屋などの飲食店が連なった一角にあって一見目立たないので通り過ぎてしまいそうですが、それでもランチの時は行列が出来ており、並ぶつもりで来ないと無理ですね。

ところが夜は全然並ばなくても入れることが多いのです。

ディナーが17時30分からなので、18時くらいに行くとちょうどよく座れます。

並ぶとしても昼間のように店外まで列ができるということはないのでちょっと待つだけですぐ座れます。

 

この店はランチもディナーも全く同じ値段でステーキが提供されます。

ステーキの種類は三種類、リブ・サーロイン・ヒレとなっています。

すべてサラダとライスがついた定食になっていて、それぞれ1200円、1300円、1470円で食べられます。

それなのにレストランで出てくるようなきちんと皿に乗った1枚ステーキなんですよぉ。😍

それ以外に、厚切りステーキセットがあり、サーロインと特選ヒレの厚切りステーキがそれぞれA・B・Cのランクから選べます。

厚切りサーロインA・220gの1960円から特選ヒレC・300gの4110円まであり、けっこうな厚さのようですよ。

厚切りセット未経験なので今度食べてみたいと思ってます。

追加料金で二種類の肉を選べるダフルサービス、付け合わせの大盛りサービスもあります。

サイドメニューとしてコーンポタージュスープがあり、ドリンクはビール、ワインを始めとするアルコールとジュースお茶類一通り揃ってるようです。

 

肉に合うワインのお勧めなどが店内に詳しく書いてあり、酒類の種類も意外と豊富そうで、調理しているのが目の前で丸見えの狭いカウンターなのにけっこう本格的なところがあります。

ほんと、荷物を後ろのフックにかけて両隣と肘がくっつきそうになって食べるって感じですからね。まるでラーメン屋さんです。

待っている人がいることが多いこともあり、だらだら喋りながら長居するという雰囲気ではないんですけどね。

さっと食べてさっと立ち去るその無駄のない簡潔さを楽しめます。

 

すべてのステーキの皿に長ーいインゲンとフライドポテトが付け合わせになっていて、特筆すべきなのがソースです。

梅のような非常に酸味のある醤油ベースの和風なソースがかかっているのですが、そんな特徴的なソースなのにめちゃくちゃステーキに合うんです。

たっぷり添えてあるメンテルバターもステーキの味を引き立てています。

口当たりがさっぱりしていて全然しつこい感じがしません。

 

レタスに透明なドレッシングをかけただけのシンプルなサラダも、そのドレッシング自体に凄くフレッシュな酸味と風味があるためにそれだけで美味しいのです。

 

 

ソースやドレッシングにこだわりと魅力のある店ともいえますね。

 

私は何回も行ったことがありまして、ヒレ、サーロイン、リブと一通り食べてみましたが、どれも柔らかく、一律ミディアムレアのためかさらにまろやかな肉の甘みが感じられます。

希望を言えばウェルダンとかにも出来るみたいですよ。

 

オーソドックスなサーロイン。

 

 

ぱっと見小さくて厚みのあるヒレステーキの周りにはベーコンが巻いてあるのです。ユニークですね。同時にベーコンの味も楽しめます。

 

 

個人的にはリブステーキが一番美味しくて満足しました。

見た目からして王道ステーキって感じでしょ?

柔らかいんですよ、これがまた。

 

 

一番安いのが一番良かったというのもまた凄いことですね。

西新宿方面に行ったときは是非入ってみてください。

その狭さと独特の店内に驚くかもしれませんが味は保証できます。😋

 

※この店の並びにあるイタリアンのチェーン店でイタリアンタリアータを食べたんですが外に出ているメニューの写真と全然違っていて、タリアータなのに厚めの肉をカチカチのウェルダンにしただけ、ソースもやたら濃いだけという実に期待外れな上にパン付けて2800円もしました。

その店はパスタやピザは美味しいのですが、ステーキはこんなんだったら絶対半分以下の値段でル・モンドで食べた方が良い!と思いました。

 

 

 

 

フランス映画の誕生① リュミエール[Lumière] ジョルジュ・メリエス[Méliès] 🌙月世界旅行

 

フランス映画の誕生から現在に至るまでを、その時代を代表する作品を取り上げて定期的に解説していきたいと思います。

 

Les frères Lumière sont des inventeurs de films français aux côtés d’Edison, et Georges Méliès est le premier réalisateur professionnel au monde.

 

The Lumière brothers are French film inventors alongside Edison, and    Georges Méliès is the world’s first professional film director.

 



 

まず最初に紹介するのはリュミエール兄弟(Auguste Marie Louis Lumière,Louis Jean Lumière)です。

1895年12月、世界初の映画がフランスのパリで公開されました。

それ以前にも19世紀から様々な人達によって映画が研究されてきましたが、まず1893年にアメリカの発明家トーマス・エジソン(Thomas Edison)が、キネトスコープ(映写機)を一般公開しました。

キネトスコープは、一人一人が立ったまま小さい機械の中をのぞき込んで映像を観るという物でした。

大勢の人が集まって大きなスクリーンで観る形式であるシネマトグラフを発明した人物、それがフランスのリュミエール兄弟です。

リュミエール兄弟は自分達の工場の近辺で撮影を行い、人々に有料で公開していました。

その中で生まれた世界最初の映画が『工場の出口』(La Sortie de l’usine Lumière à Lyon)です。

 

 

工場の労働者達がリュミエール兄弟の経営する工場から出てくる様子を撮っただけの46秒の映画ですね。

今の時代に何も知らずに観ると、映画ではなくただのつまらない動画に見えますけど、これが当時は全世界を唸らせる革新的な映像だったのです。

 

リュミエール兄弟の代表作は、『ラ・シオタ駅への列車の到着』(L’arrivée d’un train en gare de La Ciotat)です。

 

 

蒸気機関車に繋がれた列車が南仏の海沿いの町ラ・シオタの駅に入ってくるという50秒ほどの映画なんですが・・・

公開当時これを観たとき観客は、自分達の方に向かってくる実物大の列車を見て声を上げて席を立ち逃げまどったということです。

このエピソードこそ、今では当たり前となった映画というメディアの魔術的な迫力を証明するものであります。

今で言うと4DXとかMX4Dの演出に思わずのけ反るみたいな?

到着する列車のすぐ側にカメラを置いて撮っただけの単純なシーンなだけに、それだけの反応を引き起こしたセンセーショナルっぷりがダイレクトに伝わってきますし、そんな当時の観客の感覚をリアルに想像しながら観ると新鮮な気分になれます。

映画って本来リアルで臨場感に満ち満ちたものなんですよね。

その後リュミエール兄弟はあらゆるテーマで映画を撮り、ドキュメンタリーの元祖となりました。

 

一方、ジョルジュ・メリエス(Georges Méliès)はリュミエール兄弟と同じフランス人なのですが、“世界初の職業映画監督”(Cinemagician)と言われる、SFXの創始者であり、ファンタジー映画の発明者です。

映画の画面上で人が消える“人体消失”を始め、複数の画像を重ねて写しこむ多重露光(多重露出)やスローモーションなどの特殊撮影トリックを自ら開発し、1896年にはモントルイユに史上初の映画撮影スタジオを造り上げました。

メリエスの代表作『月世界旅行』(げつせかいりょこうと読むのですね。つきせかいと読んでました。)は、地球から弾丸型のロケットが発射され、月を訪問し探検するというお伽話的なストーリーです。

 

 

原作がジュール・ヴェルヌなので、SFアドベンチャーみたいな要素が強いんですね。

まぁなんかビジュアル的には人が沢山いるしごちゃごちゃバタバタしていてSFのわりには人間くさいというか人為的な手作り感のある映画です。

今の映画に比べると色々と説明過多な印象も受けますね(笑)

ロケットの突き刺さった月がしかめっ面をしたりするシーンは有名で、この写真が気持ち悪いとかトラウマとか言っている人も多いですが当時としてはとても遊び心があり、今の時代から見ても驚くようなアイデアに溢れた作品です。

人類の月面着陸よりも半世紀以上前に作られた映画ですので、月の世界に対する非常にイマジネーション豊かな幻想でいっぱいのあらすじだと思います。

この映画のカラーバージョンは長年行方不明となっていましたが、1993年に発見されデジタル修復作業が施されたのち、現代的な要素を加えるため、フランスのエレクトロニカバンドのエール(Air)にサウンドトラック制作を依頼しました。

エールの音楽が乗せられたカラーバージョンの月世界旅行は、2011年にカンヌ映画祭で披露され絶賛されました。

その後エールは、映画に合わせて作った16分の音楽からスタジオアルバムを1枚完成させました。

荘厳な雰囲気から始まって遊び心のあるメロディもあり、映画の魅力を現代的に表現しています。

 

 

その他にジョルジュ・メリエスを扱った作品としては、マーティン・スコセッシ(Martin Scorsese)監督による『ヒューゴの不思議な発明』(Hugo・2011年)があります。

 

 

1930年代のパリで、駅の時計台に住む孤児のヒューゴが、玩具店の主人ジョルジュと出会い、機械人形に秘められた壮大な秘密を巡り冒険に繰り出すというファンタジーアドベンチャーです。なかなかの人気作品なんですよね。

アメリカ映画っぽい雰囲気が強くて全然パリっぽさは感じないんですけど。

 

 

そういうわけで、20世紀初頭に天才メリエスがたった一人で現代に通じる映画の重要ジャンルとポイントを発見し開発してしまったのです。

メリエスは職能を分化した映画製作のシステムを確立し、荒唐無稽・奇想天外なコメディやファンタジーを量産しました。

“映画の父”と呼ばれるアメリカの映画監督DWグリフィスは、「映画のすべてはメリエスのおかげである」と語ったそうです。

 


 

 

月世界旅行   LE VOYAGE DANS LA LUNE

1902年 フランス 16分

監督 ジョルジュ・メリエス

キャスト

ジョルジュ・メリエス、ジュアンヌ・ダルシー

内容(あらすじ)

天文学学会に所属する天文学教授は、5人の学者と共に月への旅行を計画し実行に移すこととなる。地球から打ち上げられた砲弾に乗って月面に到着するが、そこにはそれまで見たこともないような光景が広がっていた。天文学者達は月の住民と遭遇してしまい、戦いが起こった挙げ句、月の王に生け捕りにされてしまう。

 

00年代カルト映画③ ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ [hedwigs] 愛の起源

 

 

 

2002年、リアルタイムで映画館で観ようと思っていたのですが、結局観そびれてしまった個性的なロックミュージカル映画ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ(Hedwig and the Angry Inch)を紹介します。

 

Le thème de “Hedwig and the Angry Inch”, “The Origin Of Love”est un chef-d’œuvre.

 

The theme of “Hedwig and the Angry Inch”, “The Origin Of Love”is a famous song.

 



 

その後DVDで一度観たのですが、挿入歌愛の起源」(The Origin Of Love)の迫力に毎度やられています。

2000年前後はこういった煌びやかなテイストの音楽映画がよく出ていました。

監督と同時にヘドウィグ役を務めたジョン・キャメロン・ミッチェル(John Cameron Mitchell)はとても細く綺麗なスタイルで、実際ゲイクラブでヘドウィグという名前を使用していたというほど徹底的に煌びやかなヘドウィグを実地で演じています。

 

衣装やメイクやセットも細部まで鮮やかな個性を放っているところがとても評価できます。

ベルベット・ゴールドマインに似てるかも。

今、こんなオシャレで凝った映画あんまり見ませんね。

2001年の作品だからまだ若干90年代テイストを引きずっているところも魅力です。

 

この映画で流れる曲はすべてオリジナルサウンドトラックとなっていますが、合間にロックの名曲が挟まれることがあります。

ヘドウィグがルー・リードの「ワイルドサイドを歩け」(Walk on the Wild Side)を口ずさんだり、窓からホイットニー・ヒューストンの「I Will Always Love You」を歌う女性が登場したりします。

他にもアレサ(フランクリン)や(オノ)ヨーコ等、様々なアーティストの名前が出ます。

 

この「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」は、元々ジョン・キャメロン・ミッチェルと作曲家スティーブン・トラスク(Stephen Trask )がイメージを膨らませ舞台化したものです。

日本でも、何度か上演されており、三上博史、山本耕史、森山未來、浦井健治などがヘドウィグを演じています。

そういやこないだ『令和にそよぐ風』という万葉集をモチーフにしたミュージカルを観たのですが、山本耕史が「愛の起源」を英語で突然歌いだすという演出があったのです。

なぜヘドウィグの曲を?と思ったのですが、そういうことでしたか。

万葉集の話なのに平安貴族の格好で英語のロックを歌うのですから混乱しましたけど、全体的に山本耕史のコンサートみたいなノリもありましたから納得です。

 

映画の「愛の起源」のシーンではアニメーションが使用されたりとこれまた凝った演出をしているのが印象的です。

この曲は古代ギリシャの哲学者プラトンの著作「饗宴」をベースにしています。

その中でアリストパネスという詩人が語ったギリシャ神話がモチーフになっているということです。

なんだか知的で奥深い感じがしてきますねぇ。

一筋縄では理解できない曲という印象を受けました。

 

 

東ドイツ生まれのヘドウィグは、性転換手術に失敗し、結婚や恋愛にも失敗しまくるのですが、負けずに全米を巡業していきます。

そんな個性的なドラァグクイーンのストーリーですが、哀しさだけではなく、何ともいえないポジティブな情熱と独特のユーモアを感じさせる話でもあります。

 

 

初っ端から流れるのは“Tear Me Down”

 

 

この作品のテーマソング『愛の起源』“The Origin Of Love”

 

 

ヘドウィグがパブで歌うのは“Sugar Daddy”

 

 

性転換手術を失敗されたヘドウィグの怒りの歌“Angry Inch”

 

 

もうひとつのテーマソングと言っていい“Wig In A Box”

 

 

ヘドウィグがアジア系の女性たちとパフォーマンスする“Wicked Little Town”

 

 

ヘドウィグがまたまた怒りをぶつけて歌う“Hedwig’s Lament”

カツラやドレスを脱いでしまいます。

 

 

ヘドウィグが女装しないで歌う“Midnight Radio”

 

この作品を観たのは二回目になりますが、女になりきれないままドラァグクイーンとして生きる苦悩や、ヘドウィグの歌う歌詞の深さなど、観る度に新鮮みを感じます。

ヘドウィグはロックスターとしては成功するのですが、その題材そのものとタイトル、恋愛がギリギリで結ばれない中途半端さなどがカルト映画的要素を醸し出しているなあと思います。

 


 

 

ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ   HEDWIG AND THE ANGRY INCH

2001年 アメリカ 92分

監督 ジョン・キャメロン・ミッチェル

キャスト

ジョン・キャメロン・ミッチェル(ヘドウィグ)、マイケル・ピット(トミー・ノーシス)、ミリアム・ショア(イツハク)、スティーブン・トラスク(スキシプ)、アンドレア・マーティン(フィリス・スタイン)

内容(あらすじ)

東ドイツに生まれた少年ハンセルは、アメリカでロックスターになることを夢見ていた。アメリカ兵と結婚するために性転換手術を受けたが失敗し、股間に「怒りの1インチ」が残された。ヘドウィグに名前を変えた後もアメリカ兵には捨てられ、偶然出会った17歳のトミーに愛情を注ぎ込むのだったが・・・

 

 

00年代カルト映画② ナポレオン・ダイナマイト (バス男) ジャミロクワイ

 

 

2013年、Yahoo!ニュースのトップに「史上最悪の邦題映画が改題」というようなタイトルが唐突に現れました。

私はそれを見ただけで、「あっアレのことだ」と直感しました。

記事を開けてみると案の定『バス男』のことが書いてあったのです。

そのくらいインパクトのある作品でありながら、邦題と中身が合っていない映画として有名だったのです。

 

“Napoleon Dynamite” est célèbre pour avoir un titre japonais qui ne correspond pas au contenu.

 

“Napoleon Dynamite” is famous for having a Japanese title that does not fit the content.

 



 

この映画『ナポレオン・ダイナマイト』(Napoleon Dynamite)は日本では劇場公開されず、『バス男』という邦題でDVDが出されました。

この『バス男』という邦題は、当時日本でブームとなっていた『電車男』をそのまんまもじったもののようですが、この映画では主人公がバス停にいたりバス通学するものの、バスは話の筋に関係ありませんし、モテない主人公がどうのこうのする恋愛の話でもありません。

つまり、電車男とは全く共通点のないストーリーなのです。

ただ、どうしようもなく冴えない高校生が馬鹿にされつつも友人達と協力し、学園内での目標実現を目指すという一応青春映画です。

馬鹿にされるいじめられるといってもそんな派手なのではありません。

映画が全体的に淡々としていて映画自体が冴えないんです。

そこがこの作品の魅力であり、秘かな人気の秘密である感じがします。

 

主人公のナポレオンは、バスで淡々と通学している非常に地味な高校生ですが、家族は更に変人で、引きこもりの兄はチャットに夢中、祖母は砂漠でバイク事故に遭い入院、アメフトチームに入れなかった恨みを持つ叔父のリコが保護者代わりに家にやってくるという始末です。

メキシコ移民の転校生ペドロの生徒会長立候補を女友達デビーと共に応援し、当選させようと必死になる様子が描かれています。

ここからしてなんともスケールの小さい映画を意図的に(?)作ろうとしたことがわかります。

製作費も400万円程度ですし。。

主人公の恋愛なんか一切描かれていません。

リア充とは正反対の世界に住む華のない日常を描いていますが、観ているうちにだんだんと惹きつけられる何かがあります。

誰にでも思い当たる恥ずかしさ、気まずさを感じさせるというか…

 

改題した時にDVDの発売元が謝罪までしたという逸話があるようですが、

ひょっとしたら『バス男』という邦題を付けた人は、ナポレオンが毎日バス通学している点のみに着目し、洒落のつもりでこの邦題を付け、特に電車男と内容的にも引っかけようとしたつもりはなかったのかもしれません。

しかし、「ナポレオン・ダイナマイト」といういかにも大物チックな響きの氏名こそが本人のイメージとの間にギャップを生み出しているという所がこの映画の魅力のひとつなので、やはりそこも考慮していませんでしたね。

この映画のスケールの小ささ、ダサさ、冴えなさ、間の抜けたテンポの悪さと抑揚のなさ、壮大で大物感溢れるタイトルとのギャップがまさしくカルト映画なのです。

ナポレオンを演じたジョン・ヘダー(Jon Heder)の外見を含めたなんともいえないリアルな役作りと、それを取り巻く脇役たちの地味ながらも味のある個性が見ものです。

素のジョン・ヘダーの容姿があまりにもナポレオンと違うので安心しました。

 

サントラは、アメリカの映画・テレビ音楽作曲家ジョン・スウィハート(John Swihar)が主に担当しています。

 

オープニングで流れるのは

ザ・ホワイト・ストライプス(The White Stripes )

ウィ・アー・ゴーイング・トゥ・ビー・フレンズ(We Are Going To Be Friends)です。

ザ・ホワイト・ストライプスは、1997年にアメリカで結成された姉弟バンドで、ザ・ストロークスと共にガレージロックリバイバルを代表するバンドとなっています。

どうりで70年代チックな匂いがすると思いました。

 

ナポレオンがペドロ達をダンスパーティーに誘い、デビーと踊るシーンで流れるのが80年代にデビューしたドイツのバンド、

アルファヴィル(Alphaville)

フォーエヴァー・ヤング(Forever Young )です。

恋愛映画のようなシチュエーションなのに全くそうではない場面です。

 

ダンス大会で女子達が踊る曲として、

バックストリートボーイズ(Backstreet Boys)

ラージャー・ザン・ライフ(Larger Than Life)

 

そして、カルト映画史上に残るシーンと言われる、ナポレオンのジャミロクワイダンスです。

Jamiroquaiキャンド・ヒート(Canned Heat)に合わせて一心不乱にダンスするナポレオンの姿はアメリカではネタとして散々真似されたそうです。

共感性羞恥みたいなのを感じさせると言われていました。

観ている人が誰も笑わないのが偉いと思います。

 

その他に、ラストの方でかかる

パトリック・ストリート(Patrick Street)

ミュージック・フォー・ア・ファウンド・ハーモニウム(Music for a Found Harmonium)

アイルランドのケルト系フォーク音楽グループです。

 

エンディングではウェン・イン・ローマ (When in Rome)

プロミス(The Promise)

80年代後半に活躍したマンチェスターのバンドですが、この曲を名曲として残しアルバム一枚で消えたようです。

 

この映画、日本版のやつはとにかくパッケージからものすごいナード臭というか、見てはいけないものを見てしまったようなジョン・ヘダーの姿に加え、「キターーーー(゜∀゜)ーーーー!!!!!」というコピーまで入っており、とにかく誤解される要素満載のビジュアルでしたが、本家版の方は映画の内容がきちんと表れているものですね。

そういった日米での一連のエピソードをひっくるめてカルト度が高い映画だと思います。

 


 

 

ナポレオン・ダイナマイト   NAPOLEON DYNAMITE

2004年 アメリカ 95分

監督 ジャレッド・ヘス

キャスト

ジョン・ヘダー(ナポレオン・ダイナマイト)、エフレン・ラミレス(ペドロ)、ジョン・グライス(リコ)、ティナ・マジョリーノ(デビー)

内容(あらすじ)

アイダホ州に住む高校生ナポレオン・ダイナマイトはルックスも中身もダサいため周りから馬鹿にされているが、ある日メキシコ人の転校生ペドロと友達になる。モテたいために生徒会長に立候補するというペドロを応援するためにナポレオンはあれこれ奔走する。

 

ジョジョ・ラビット Jojo Rabbit ビートルズ~デヴィッドボウイ

 

 

第二次大戦中のナチスを題材にしたジョジョ・ラビット (Jojo Rabbit)を観ました。

 

Des chansons comme The Beatles et David Bowie sont ironiquement utilisées dans le film “Jojo Rabbit”.

 

Songs such as The Beatles and David Bowie are used ironically in film “Jojo Rabbit”.

 



 

ポスターなどで見る限り、衣装や小道具などビジュアル的に非常に凝ってそうな映画だな~と思いつつ、音楽的にもどうなのかと興味がありました。

まず最初に流れるのが

ビートルズ(The Beatles)

抱きしめたい (I Want To Hold Your Hand)のドイツ語版です。

これがヒトラーに心酔する群衆の映像とともに流れるのです。

ビートルズの熱狂ファンとヒトラーの熱狂的信奉者を重ね合わせているわけですが皮肉が効いてますし、こんな有名なロックが初っ端からかかるとテンション上がっちゃいます。

 

 

他に、70年代から活躍しているロサンゼルスのロックシンガー、

トム・ウェイツ(Tom Waits)

大人になんかなるものか (I Don’t Want to Grow Up)

少年の物語である映画の内容に合っていますね。

1992年に発表されたアルバム「ボーン・マシーン」の中の曲で、このアルバムはグラミー賞の最優秀賞を受賞しています。

 

 

1960年代に活躍したテキサス州のロカビリーシンガー、

ロイ・オービソン(Roy Orbison)による

ママ (Mama)

 

 

そしてデヴィッド・ボウイ(David Bowie)

ヒーローズ (HEROES)・ドイツ語版

 

などなど、実にオリジナリティと意欲に溢れたロックな選曲です。

デヴィッド・ボウイがドイツ語で歌うなんて初めて知りました。

 

ワーグナー(Wilhelm Richard Wagner)

ファウスト (Faust)

ウィーン少年合唱団ワルツなど

ドイツらしくクラシックも入っており、エレガントな欧州映画っぷりも発揮してます。

 

 

 

いかにもヨーロッパっぽい小洒落た見た目だけの映画なのかなと思っていたのですが、初めからラストまで覇気があり、通して面白く、飽きない映画でした。

ジョジョのヒトラーへの心酔ぶりといい、でもなかなかスムーズに行かないところといい、ナチスの時代を思いっきり皮肉り切っている作品というのが終始伝わってきました。

ユダヤ人少女に偽の手紙を書いて悪戯しつつ慰めたりと子供らしいツンデレが見え隠れしたり、とてもヘビーな題材を軽いユーモアで繋げ続けています。

凝っていてオシャレなんだけどそれに負けずにストーリーも完璧に作りこなしたという感じがしました。

『帰ってきたヒトラー』等、ナチズムを皮肉った映画っていっぱいあるけど、その中でも軽いタッチのコメディですが印象に残る映画です。

子供が主人公だから余計そう思います。

 


 

 

ジョジョ・ラビット   JOJO RABBIT

2019年 ドイツ・アメリカ 109分

監督 タイカ・ワイティティ

キャスト

ローマン・グリフィン・デイヴィス(ジョジョ)、トーマシン・マッケンジー(エルサ)、タイカ・ワイティティ(アドルフ)、レベル・ウィルソン(ミス・ラーム)、サム・ロックウェル(クレンツェンドルフ大尉)、スカーレット・ヨハンソン(ロージー)

内容(あらすじ)

第二次大戦中のドイツ。10歳のジョジョは青少年集団ヒトラーユーゲントに所属し、アドルフ・ヒトラーを空想上の友達としながら一人前の兵士を目指しているが、訓練中にウサギを殺すことが出来なかったことから教官に「ジョジョ・ラビット」というあだ名をつけられる。ある日ジョジョは部屋の片隅で母親がこっそりと匿っているユダヤ人少女の存在に気づく。

 

00年代 カルト映画 ①ドニー・ダーコ [Donnie Darko] 難解タイムトラベル

 

 

これから定期的にカルト映画を00年代から遡ってピックアップしたものを紹介していきたいと思います。

まず今回紹介するのは2001年のアメリカ映画『ドニー・ダーコ』です。

 

Donnie Darko est un film difficile à comprendre sur les voyages dans le temps.

 

Donnie Darko is a difficult to understand movie about time travel.

 



 

1988年が舞台なので、一瞬80年代の映画かと勘違いしてしまいます。

そのくらい時代感の再現性が高いのです。

 

1988年の10月2日の深夜、マサチューセッツ州の高校生ドニー・ダーコ(ジェイク・ジレンホール:Jake Gyllenhaal)の枕元に銀色の巨大なウサギが現れます。

このウサギ、人が着ぐるみ着てるみたいな外見なんですが、ひたすら不気味で愛嬌もなくて全然可愛いって感じじゃないんですね。

ウサギは「今から28日と6時間42分12秒後に世界はなくなる」と予言します。

その後、ゴルフ場で目覚めたドニーの家には空からジェット機のエンジンが直撃したり、タイムトラベルの可能性が語られたり、学校は洪水のため閉鎖になってしまうなど不可解な出来事が続出します。

ドニーも転校生と恋仲になったりしますが、破壊行為を繰り返します。

そうして運命の28日と6時間42分12秒後が近づいてくるのですが・・・

 

???

はっきり言って1回観ただけではよくわかりませんでしたね。

図を書いたり頭をかなり使っても理解するのは難しそう。

ドニーは最後、ウサギが予言に来た過去の日にタイムトラベルし、結局本当に死ぬのですが、彼が過ごした28日と6時間42分12秒後というのは未来の時間だったのでしょうか。

ドニーが死んだとき、もしくは死ぬ直前、未来へタイムスリップし、28日後にまた死んだ日にタイムスリップして戻ってきたということでしょうか。

その28日間に重要な意味があるから味わってから死ね!とウサギに警告されたということなのか?

それにしても…

そこそこ良い恋愛はしてましたけど教師達の変なプロパガンダみたいなの聞かされたりそんなに意義のある28日間とは思えないんですけど。

 

その意味のなさがカルト映画っぽい。

静かな画面で淡々と話が進んでいくところも。

考えるほど頭がこんがらがってきますが、時間を移動して死んだりするあたり、なんとなく臨死体験を想起させるものがあります。

「人の一生は予め決まっている」

みたいな。

あのウサギの存在の意味も、“28日と6時間42分12秒後”の解釈も、大変気になるところです。

こういう映画って何回も観て色々確認したくなりますけど、単にそれが作り手の狙いだったりして(笑)

 

 

音楽はやはり80年代前半のロックが中心で、

 

エコー&ザ・バニーメン (Echo & the Bunnymen)

キリング・ムーン (The Killing Moon)

 

 

ティアーズ・フォー・フィアーズ  (Tears for Fears)

ブロークン:ヘッド・オーヴァー・ヒールズ (Head Over Heals / Broken [Live])

 

 

特筆すべきは、ドニーの妹達がダンス大会で踊るシーンで流れる

デュラン・デュラン(Duran Duran)

ノトーリアスNotorious (Extended Mix)

 

80年代っぽいですねぇ~

 

ラストシーンで流れるオーストラリアのバンド

チャーチ (The Church)

アンダー・ザ・ミルキーウェイ (Under the Milky Way)

 

 

そしてその他に、

 

90年代のエレクトロニックバンド

アート・オブ・ファイターズ&アンディミオン (Art Of Fighters&Endymion)

レッツ・ゲット・イット・オン(Let’s get it on)

 

 

70年代のポストパンクバンド

ジョイ・ディヴィジョン  (Joy Division)

ラヴ・ウィル・テア・アス・アパート  (Love Will Tear Us Apart)

 

・・・等が流れており、奇妙で摩訶不思議な映画の雰囲気を盛り上げています。

 

総合的にサントラを担当しているのはアメリカの映画作曲家

マイケル・アンドリュース(Mike Andrews)です。

Tears for Fearsの曲「Mad World」のカバーをしていることで最も有名です。

 

是非、この映画を納得するまで観て、自分なりの解釈を導き出してみてください。

 


 

 

ドニー・ダーコ   DONNIE DARKO

2001年 アメリカ 113分

監督 リチャード・ケリー

キャスト

ジェイク・ジレンホール(ドニー・ダーコ)、ジェナ・マローン(グレッチェン・ロス)、ドリュー・バリモア(カレン・ポメロイ)、メアリー・マクドネル(ローズ・ダーコ)、マギー・ジレンホール(エリザベス・ダーコ)

内容(あらすじ)

1988年のマサチューセッツ州・ミドルセックスである夜、高校生のドニー・ダーコの前に銀色のウサギが現れる。ドニーはウサギに導かれるまま家を出て、ウサギから「あと28日6時間42分12秒で世界は終わる」と告げられる。翌朝ゴルフ場で目覚めたドニーの腕には「28.06.42.12」の文字があり、家に戻るとジェット機がドニーの部屋を直撃していた。その日を皮切りに彼の周辺では不可解な出来事が次々と起こり始める。

 

フォードVSフェラーリ Ford v. Ferrari 爆音がBGM

 

 

『フォードVSフェラーリ』(Ford v. Ferrari)を観ました。

 

“Ford v. Ferrari” est un film réaliste qui vous donne le réalisme de la course.

 

“Ford v. Ferrari” is a true-to-life movie that gives you the realism of racing.

 



 

本当はもっと早くTOHOシネマズで観たかったのですが遅くなりました。

観る前から硬派なレースの話だとは思っていましたが、想像以上の音と疾走感とクリスチャン・ベール(Christian Bale)のこれまた徹底的に絞りまくった役作りひっくるめて超ハードな作品だと思いました。

マット・デイモン(Matt Damon)を久々に観たような気がするのですがもう50近いのに全く歳をとらないような感じがするほど若い気がします。

音響がドクタースリープ以上に強烈で、耳をつんざくような車の音に加え、セリフもやけに耳に響いてくる映画でした。

しかし、走行シーンはやはり臨場感がすごく、4dxで観たらもの凄いことになるだろうと思いましたが、普通のスクリーンで観た方がかえってその魅力が伝わる映画だなと感じました。

今回知っている曲はなかったしロック系の曲が流れているようでもなかったのですが 爆音に被さるように何とも言えない曲が流れていたのですが、どことなくラテンっぽいというかそこそこノリの良い曲だと思いました。

 

 

今回の目玉俳優、クリスチャン・ベール。

2018年の20㎏増量したバイス(VICE)から一転して今度は何㎏減量したんだというギスギスぶりですが日に焼けた作業着姿といい相変わらずの飄々としたプロ意識がダダ漏れでした。本当に役作りの天才、プロそのものです。

車を題材とした映画なのですがコメディのタクシーとかストリート系のワイルドスピード等とはまた違ったとにかく瀕死でリアリティの強い硬派な映画でした。

1966年のル・マン耐久レースを題材にした実話だということですが、当時は主流だったであろうイタリア車に対抗したアメリカ車の奮闘ぷりがとってもリアルなので納得しました。

激しいレースのシーンが何回かあって事故のシーンもあったのですが、F1のことよく知らないんですけど本当に生命かかってるし並みの人間には真似できないスピードです。

スタート地点の様子も初めて見ました。

あんな風に車同士がぶつかって簡単に転倒してしまう…即死も多いだろうし、レーサーは常に自分の身体が車と一体化したような気分の人生だろうなと思いました。

 


 

 

フォードVSフェラーリ   Ford v. Ferrari

2019年 アメリカ 153分

監督 ジェームズ・マンゴールド

キャスト

マット・デイモン(キャロル・シェルビー)、クリスチャン・ベール(ケン・マイルズ)、ジョン・バーンサル(リー・アイアコッカ)、カトリーナ・バルフ(モリー・マイルズ)、ジョシュ・ルーカス(レオ・ビーブ)

内容(あらすじ)

1966年、カーレース業界ではフェラーリ社が圧倒的な力を持っていた。

エンジニアのシェルビーはフォード社からル・マンレースで勝利することを命じられ、新車開発に取り組むが、型破りなイギリス人レーサーのケン・マイルズに目をつけ、二人でフェラーリに勝つため奮闘する。