アモーレス・ペロス 🐶🐺 Amores Perros 🇲🇽 メキシコのパルプ・フィクション

 

 

時系列めちゃくちゃ系の映画を探して沢山観ましたが、時系列に特徴のある映画自体はたくさんあるのですがその中で色んなタイプの時系列構成があると思いました。

 

“Amores Perros” est un film similaire à “Pulp Fiction”, un film mexicain unique avec beaucoup de chiens.

 

“Amores Perros” is a movie similar to “Pulp Fiction”, a unique Mexican movie with lots of dogs.

 



 

このアモーレスペロス(Amores Perros)は、オムニバスのような複数のストーリーが交互に進行する「パルプ・フィクション」のような構成の映画です。

ペアやカップルが中心になっているところもパルプ・フィクションと被ると思います。

ただそれ以上に目を惹くのは、メキシコシティの濃厚かつ野性的な、血の匂いのしそうな危なっかしさが映像からダイレクトに伝わってくるところです。

現在は禁止されているようですが闘犬のすさまじい迫力と、汗まみれ熱気まみれの空気感が人によってはちょっとグロテスクで汚いとすら感じそうですが、メキシコシティの情熱的な風情を抜群に捉えています。

それだけでもこの映画を観る価値があるといっても良いほどです。

 

メキシコは大変治安の悪い国として知られています。

アカプルコに行ったことがあるのですが、のんびりした地域で、この映画のメキシコシティのような殺伐とした雰囲気はなかったのでちょっと驚きました。

 

まず初っぱなに、メキシコの超絶イケメン俳優ガエル・ガルシア・ベルナル(Gael García Bernal)が主役の、兄嫁との不倫強奪ストーリーが展開されます。

キスシーンなど、そのアプローチの激しさに観てる方がひくほどです。

ガエル・ガルシア・ベルナルってたしかにすごい美形だと思います。

目鼻口が大きくてワイルドさもあり甘い雰囲気もあるラテン系の情熱的な顔立ちをしています。

しかし残念ながら?身長が低いんですね~明らかに。

170㎝もなさそう。

メキシコ人て平均身長低いんですよ。

でも昔から国内外ですごい貴公子扱いみたいなんです。

メキシコのキムタクみたいな感じなのかな。

とにかく濃い俳優だから動画より写真の方がよりカッコイイ印象ですね。

そんな、ガエル・ガルシア演じるオクタビオが、兄嫁のスサナを好きになってしまい、自分の犬を闘犬に仕立て上げ金を作り喜ばせようとしたり、挙げ句の果てに駆け落ちしようとします。

兄が強盗で生計を立てているというのがもう、めちゃくちゃな生活レベルを描いています。

スサナの実家も大変余裕のない生活をしています。

 

次のエピソード。

国民的スターであるモデルのヴァレリアは、不倫相手のダニエルにマンションを贈られ、愛犬と共に暮らし始めていましたが、オクタビオ達の引き起こした車の事故に巻き込まれてしまいます。

それを皮切りに、車椅子生活になった上にどういうわけか床板に穴が空いてしまい愛犬が入ってなかなか出てこなかったり、床板を剥がすのは修理代がなくて無理だわ、ダニエルとも険悪になるわで散々な状況になるのですが、それ以上に彼女のモデル人生にとって最悪の結果が待ち受けていました。

ここらへんの描き方が人間のエモーションをジワジワと刺激していくような感じで、撮り方も長ったらしいしどんどん不幸を呼び寄せて転落していくあたり、観てるこっちもあ~あ~…と思わずもどかしくなるのですが、その引き込み方が非常に上手いと思います。

脚が不自由な状態で愛犬を半狂乱になって探している最中に突然、不倫相手の奥さんから無言電話がかかってきたりなど…しかしそれは過去にヴァレリアがやってきたことそのまんまなのですが。

まぁ、何もかも上手く行くと思い有頂天になって不倫したりいい気になって人を傷つけるとこんな不幸が返ってくるんだぞという因果応報を描いた話なのでしょう。

それにしても高級マンションの床板が落ちるなんて欠陥住宅にしてもありえない。まるでドリフのコントか?と思いますが。

 

そして、ゴミ収集をして、ぼろ屋で複数の犬と共に暮らす殺し屋のエル・チーボが、その事故の一部始終を目撃していました。

彼は見た目はホームレスそのものなのですが、離れた所に住む娘を気に掛けながら暮らしています。

エル・チーボに監禁される兄弟が、パルプ・フィクションのトラボルタとサミュエル・L・ジャクソンとなんとも被って見えてしまって・・・

このように、まったく生息環境の違う、縁もゆかりもない三組の登場人物が絶妙に絡み合って同時進行していきます。

そんなにあっと驚くような展開があるわけではありませんが、人間の根源的な欲や業などの原始的なエモーションがテーマになっているように思えます。

そして観ている側のそれらを引き出して揺さぶっていくような演出に見えますね。

なので、一見イライラするところも多い映画なのですが見終わったあと、確実に何かが残る映画です。

暑苦しくて血なまぐさくて長ったらしいんだけど、ぜひ最後まで観てください。

犬嫌い&犬好きには薦めないという意見もありますが。

メキシコ・ラテンの強烈な色濃い個性が終始隠しきれていないところも、この映画の最大の魅力です。

 

アモーレス・ペロスのサントラは、ジャケにオクタビオ、ヴァレリア、エル・チーボの三人の顔写真がありますが、三人の人生を実によく捉えている表情といえます。

 

出展:https://www.amazon.co.jp/Amores-Perros-2000-Gustavo-Santaolalla/dp/B000051Y42

 

 

 

テーマ曲はコントロール・マチェーテ(Control Machete)

シ・セニョール (Sí Señor)

 

ナチャポップ(Nacha Pop)

ルチャ・デ・ギガンテス〈巨人の闘い〉(Lucha de gigantes)

 

メキシコ、ラテンの空気感満載のサントラです。

 

他に映画の中ではエル・チーボが旅の支度をするシーンで

ホリーズ(The Hollies)

ロング・クール・ウーマン〈喪服の女〉(Long Cool Woman In A Black Dress)

 

その他、DVDの特典コーナーの中では、キューバ系アメリカ人サルサ歌手の

セリア・クルース(Celia Cruz)

人生はカーニヴァル(La Vida Es Un Carnava)

が流れています。

 

 

アモーレス・ペロス。

時系列に関してはシンプルな方なのでわかりやすいですが、

1回観ただけでは面白さがわからないかもしれませんね。

何度も観てみると、独特の心理描写と独特の文化描写に監督の只者ではない才能が非常に発揮されていることがわかると思います。

とにかく、観れば観るほど独特の色を放つ映画です。

 


 

 

アモーレス・ペロス   AMORES PERROS

2000年 メキシコ 153分

監督 アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ

キャスト

エミリオ・エチェバリア(エル・チーボ)、ガエル・ガルシア・ベルナル(オクタビオ)、ゴヤ・トレド(ヴァレリア)、アルバロ・ゲレロ(ダニエル)、バネッサ・バウチェ(スサナ)、ホルヘ・サリナス(ルイス)、マルコ・ペレス(ラミロ)

内容(あらすじ)

メキシコシティ。ダウンタウンに住むオクタビオは、強盗で金を作る兄ラミロの妻スサナを愛してしまった。愛犬を闘犬に仕立て金を作ったオクタビオはスサナとの駆け落ちを試みる。スペインからやって来た人気モデルのヴァレリアは、仕事も順調で、不倫相手のダニエルと高級マンションで同居を始めようとする。ゴミ収集をしながら数匹の犬と暮らす殺し屋エル・チーボは、ターゲットを観察しながら昔別れた娘の様子を知るために部屋に侵入する。